アデニア・グラウカ(Adenia glauca)の育て方、栽培記録

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塊根が大きく育ち、緑色の木肌と茶色い塊根部分のツートンが美しく、耐寒性もあり非常に育てやすいアデニア・グラウカ(Adenia glauca・幻蝶かずら)の育て方について。

アデニア・グラウカ(Adenia glauca)の育て方

南アフリカ原産の塊根を成形するアデニア・グラウカ(Adenia glauca)。夏型で気温が高く水を多く与えるとよく成長をします。最低気温が10度を下回ってくると成長が鈍くなり落葉します。10度以上を保つことができると落葉しないケースもあります。

冬の管理について

冬になる前、最低気温が10度を下回らないくらいで室内に取り込むと落葉しない場合があります。ただし気温が低いためかあまり成長はしない。10度を下回ると葉が黄葉し落葉を始めます。落葉した株に関しては冬は断水で管理し、春に新芽が出でてきたころから水やりを再開します。

耐寒性について

株や環境によって一概にいえないですが、ベランダの奥の方、最低気温が0度を下回らない環境(2018年は最低気温2度でした)では外で越冬が可能でした。ただ落葉し最低気温が5度を下回ってくる頃になったら室内に取り込むほうがよいでしょう。

アデニア・グラウカの増やし方

挿し木でも増やすことが可能ですが、塊根を成形しません。アデニア・グラウカの魅力をより楽しむには実生株もしくはタネから育てるのがよいでしょう。ただしアデニアの多くは雌雄別体で、開花した株で雄株と雌株が必要になります。タネは稀に海外の業者で販売されているのを見ます。

アデニア・グラウカ(Adenia glauca)の植え替え

アデニア・グラウカは夏型で、冬は大抵の場合葉を落として休眠している。動き出す前の春に植え替えをするのが適切であるが、今回は梅雨に差し掛かった6月に根詰まり現象が気になって実施した。春先に実施しましょう。また剪定時期も同じく強く剪定する場合は特に新芽が出る前に実施する。

葉が縮れて大きくならないのは根詰まりが原因?

アデニア・グラウカの植え替え前の写真

3号鉢に植えてあるものと2号鉢に植えてあるものの比較。両方ともに3年目の株ですが、左の3号鉢の株のほうがのびのびと葉も大きく成長しているが、右の2号鉢の株は葉が縮れている。去年はビニールポットで時間が経過すると大きい葉も出てくる場合もあったが気になって植え替えをすることにした。なおビニールポットからの植え替えを去年も夏過ぎくらいに実施している。

アデニア・グラウカが枝を伸ばしている

見にくいが同時に播種したアデニア・グラウカ。剪定せずに大きめの鉢に植えていると塊根部分も大きくなるしぐんぐん枝を伸ばす、そしてワイヤーラックのワイヤー部分に巻きひげ(ツル状)が巻き付いています。冬まで鉢の移動ができないのでこのまま定位置になるようだ。

春先に強く剪定をする育て方が一般的な育て方だと思うが、同じ植物とは思えない育ち方もするので剪定を行わないのも楽しいと思う。

アデニア・グラウカの用土

植え替え用土

用土は水はけがよい観葉植物用の用土で良い。写真はゴールデン培養土と赤玉土と桐生砂。ゴールデン培養土を多めにしたがもっと多くても良い。これにマグァンプKを追加したシンプルな用土です。観葉植物用の用土だと水はけが悪すぎる場合があるので赤玉土や鹿沼土、桐生砂などをブレンドするとよい。

アデニア・グラウカは比較的どんな用土でも元気に育ち、成長期は水をとても要求する。夏はすぐに葉が萎れてしまうので水はけが良すぎないほうが良いかもしれない。

用土を混ぜ合わせる

混ぜるとこんな感じです。ゴールデン培養土に含まれるパーミキュライトが普段は邪魔ですがアデニア・グラウカは根が細いのでそのまま利用することにした。もう少しゴールデン培養土が多くても良いかもしれない。

根の張り方を確認

アデニア・グラウカの根の様子

植え替えのタイミングでしか根の張り方はチェックできない、せっかくなので細かくチェックしましょう。また虫がいたり白い綿のようなものが付いていたら注意です。

春の植え替えではないのと根が細い事、去年植え替えしているという理由から、あまり用土を落とさないで大きな鉢に植え替える。これは写真を撮影するために土を多少落としたもの。アデニア・グラウカの根っこはどちらかというと広がりあまり深くに潜っていかないようだ。ある程度鉢の号数が高いほうが栽培に向く鉢だろう。アガベなどは根がぐんぐん伸びてサークリングしてしまいには表面から突き出てくるが、そういったことはなさそう。

アデニアグラウカの根の様子2

特殊な事情で寄せ植え状態になっている3本仕立て。発芽しないと思った種を3つ鉢に植えたら3つとも発芽してしまった。こちらは根の量が多い。少し可愛そうだがこのまま大きめの鉢に植え替えた。

植え替え作業

アデニア・グラウカの植え替え後の写真

淡々と植え替え作業をする。ポットから外す時は極力根にストレスを与えないように。塊根部分は隠れてもよいのですができる限り根が張れる面積を確保するためにこのくらい塊根部分を出すようにして植え替えた。

用土を入れたら両側面からトントンと叩きながら根となじませて最後に鉢をトンとすると安定する。最後にたっぷりの水を与え粉塵を流して、慣れるまで直射日光を当てないように管理する。

アデニア・グラウカの植え替え後の写真2

植え替えから半月が経過しました。あまり強い日光を当てないように午前中に1.5時間くらい当たる場所に置いてあります。植え替え失敗でロストした株はなく、成長をしてくれているようです。秋にかけて成長してくれるので冬を無事に越せるように元気になってもらいたいものです。

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この記事を書いた人

yurupu

ゆるぷの管理人。会社員(東京)植物栽培歴は20年。栽培環境は東向きベランダ→南西向ベランダ。400鉢くらいを管理。最近はマイナーな灌木とユーフォルビアの普及種が好きです。日本ブロメリア協会(BSJ)、国際多肉植物協会(I.S.I.J.)会員。