アガベは比較的強い植物で、多肉植物の代表的な害虫カイガラムシなどもつきにくい。アガベの厄介な病気、アザミウマ(スリップス)について、症状と対処法について紹介します。アガベ以外の多肉植物ではあまり食害が見受けられません。
アザミウマ(スリップス)について
1mmくらいの細長い昆虫で、葉や作物に穴を空けて吸い取る。植物を食害する害虫。虫です。温度が高くなってきた頃より発生しだす。繁殖力が高いようで一度増えると急速に増える。花を好むものや果実など農作物を好むものなどがおり食害の後は概ね白いカサブタのような症状になる。
繁殖したものは周りの植物にも移動する。発見したら早急に駆除したい。一度増殖フェーズに入ると駆除するのが難しい。写真は黒いですがやや薄黄色の昆虫の卵のような色をしたものを見ます。動きます。
アガベにおけるアザミウマ(スリップス)の症状・食害
アガベの輸入株などでアザミウマによる食害にあった株がありますが、このように食害にあったあとはカサブタのようになる。成長点を食べられた場合、状況によっては生育不良を起こしたりしますが多少であれば枯れることはない。ただしアガベ自体の鑑賞価値が下がってしまう。
比較的新しい新芽を好み、葉の付け根の奥にかけて(もしくは葉の付け根から)線上に食害が現れることが多い。葉の奥にいるために薬剤などが届きにくい。
アザミウマを見つけた場合、症状が出た場合の対処法
アガベにアザミウマの食害症状が現れた場合の対処方法は3つ。直接駆除、液体タイプの殺虫剤(農薬)の使用、粒状タイプの殺虫剤の使用。
直接駆除の場合は見つけ次第、水で流す、棒で潰すなどをして物理的に駆除をします。
液体タイプの殺虫剤
液体タイプの殺虫剤。もしくは粉末のものを水に溶かしてスプレーなどで直接散布します。ベニカシリーズがそのまま植物に利用できるのでおすすめです。植物自体に薬害が出る可能性や、対象のアガベについたアザミウマ自体に耐性がついてしまう可能性があり長期間の連続使用は控えます。
粒状タイプの殺虫剤
用土に混ぜて根から吸わせる方法。これは予防にもなります。酷い香りのするオルトランDX(粒剤)がおすすめです。害虫による被害が多い時、植え替えの際に用土に混ぜで利用することがあります。
アガベのアザミウマに対するまとめ
2019年シーズンに忙しさからアガベはあまり細かい管理が不要ということもあり8月から10月にかけてほとんど管理できていないときにいくつかの鉢がやられてしまった。近年あまり大きな病気や食害にあっていなかったために油断してしまった。
2020年シーズンは、アザミウマ撲滅を目指して久しぶりに植え替え時にオルトラン粒剤を混ぜ込んでみたいと思う。あの匂いはいつまでたっても慣れませんね…