オトンナ・ユーフォルビオイデス(Othonna euphorbioides)| 育て方

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非常に小さい灌木であるが、見た目は巨木、古木の風格を感じさせるオトンナ・ユーフォルビオイデス(Othonna euphorbioides)の紹介、育て方、植え替えレポートなど。

オトンナ・ユーフォルビオイデスとは

オトンナ・ユーフォルビオイデスの写真①

写真の株は、直径6cm程度の小さな植木鉢(2.5号)に植わっているにもかかわらず巨木、古木の風格を感じさせるオトンナ・ユーフォルビオイデス(Othonnna euphorbioides)、秋のはじめに綺麗な小さな葉を出し始めた。

その小さな巨木に店頭で一目惚れしてどんな植物なのかも知らずに衝動買い。それから2年以上育て方の情報が少ないなかで、模索しながら育てている。

成長は非常にゆっくりで、いつまでもコンパクトサイズでいてくれそうなのでベランダ栽培に向いている植物だと思う。

冬型で夏は休眠する植物

オトンナ・ユーフォルビオイデスの休眠期の写真

オトンナ・ユーフォルビオイデスは秋に葉を出しはじめ花を咲かせたりします。春が過ぎると葉が黄色くなり、やがて落葉して葉のない休眠状態で夏を越す。

原産地はナミビアや南アフリカ北部のほとんど雨が降らない乾燥地帯のようで、夏は気温が50度を超えることもあるらしいが、夜は涼しくなり露ができるとのこと。冬の気温は東京より暖かいようだ。

元々はそのような極度に乾燥した暖かい環境で育っていた植物ということだ。どんな植物にもいえますが、できる限り元々育っていた環境に近い状態で育てることが枯らさずに育てるコツです。

オトンナ・ユーフォルビオイデス自体も元々の生育環境とは違う高温多湿で低温にもなる日本の環境の中、かなりがんばって生きているはずです。

育てる側としては、なるべくその植物の好むよい環境を提供してあげたいものだ。

乾燥地帯に生きていた冬型の植物、ということで育て方もよくわからないまま本に書いてあった冬型植物の育て方を参考に育ててみた。

オトンナ・ユーフォルビオイデスの育て方

オトンナ・ユーフォルビオイデスは夏はベランダの棚の2段目か3段目の雨の当たらない風通しの良い半日陰のような場所に置いて、水も与えず乾燥した状態にしています。(断水)

ただ、こんなに水やりしなくて大丈夫などと心配になるので、たまに夜露のつもりで軽く一吹きだけ霧吹きで水をかけていました。

9月に入る頃から、芽吹きはじめていないか確認しながら見守ります。その頃から日光の良く当たる場所に移動させます。

9月の中頃には芽吹いてくるはずでしたが今年は遅れていて(夏の高温の影響なのか最低気温が下がらなかったためなのか、他に要因があるのか原因は不明)

10月に入る頃、ようやく葉が出始めました。

オトンナ・ユーフォルビオイデス休眠期の写真②
10月12日に撮影。葉が出てくると生きててくれたのだとほっとする。

一番日当たりのよい場所に置いて水やりをはじめますが、はじめはたっぷり与えていません。表面の土が乾いて数日したらまた少し与える。

葉がある程度出てから鉢底から流れる位の水を与えるようにする。水やりのタイミングは天候にもよるが、表土が乾いて2-3日後なので1週間に1回位という感じです。雨に当てないようにして管理します。

オトンナ・ユーフォルビオイデスの写真②

元気がよいと花も咲きます。

オトンナ・ユーフォルビオイデスの花の写真

レモン色の小さな花です。

オトンナ・ユーフォルビオイデス開花後の写真
オトンナ・ユーフォルビオイデス開花後の写真

花が終わって2週間程するとタネ?のようになりました。自家受粉で芽の出る可能性のあるタネとなったかは不明です。植えてみましたが発芽はしませんでした。

10月か11月に1、2度水やり代わりに薄めに作った液肥を与えています。この時期は日当たりのよい場所(室外)に置いているが、最低気温が10度未満になるような日は室内に取り込み、外の気温が12度位以上になってから外に出して日光によく当てるようにします。

12月を過ぎるとオトンナ・ユーフォルビオイデスは室内にいることが多くなり、真冬の時期は室内の明るい窓辺でなるべく日光にあたるように置いている。

その頃は成長も止まっているだろう(そもそも目に見えるほど大きくなりませんが笑)ので水やりの回数は月に1、2度少し与える程度ですが、日本の太平洋側の冬は晴天で乾燥した日が続く上に、オトンナ・ユーフォルビオイデスはほとんど室内にいて室内もエアコン使用で乾燥しています。

なのでたまに霧吹きを一吹き水をかけている。日中、日が照って暖かい時は外で日光浴させています。

オトンナ・ユーフォルビオイデスの写真④
右側に秋に咲いた花柄が残っている。

花の咲いた後は、花柄がトゲのようになって残る。オトンナ・ユーフォルビオイデスの特徴でもあるトゲのような細い枝は花の咲いたあとです。

春先、暖かい日が増えてくると日中外で日光浴していることが多くなり、水やりタイミングも秋と同様にしていき、水の量もたっぷり与えたり、少量にしたりしています。

桜の咲く頃には、外にいて寒さの戻りや雨のときだけ室内にいれるようにします。

春が過ぎると葉が黄色くなりはじめ水も控えめにして、落葉したら水はほとんど与えません。

休眠状態なので、ベランダの棚の2段目、3段目の風通しの良い雨のあたらない半日陰のような所に置きます。時々様子をよくみてたまに霧吹きを一吹き露の代わりにかけている。

高温多湿の時期の対策

梅雨時や強い雨の降る日などは室内に取り込んでいる。日常生活で湿気をとるためエアコンの除湿を使うときなどは室内に移すようにしている。雨はもちろん強い湿気にも長時間さらさないようにしている。

今年の夏(2018年)は異常な高温続きでしかも湿度も高かった。オトンナ・ユーフォルビオイデスは50度の高温になることもあるという地域に生きる植物らしいのですが、少なくとも湿度は低いので、からっとした暑さで夜には涼しくなるので50度は一時的な暑さと思われる。

日本の夏のジメジメムシムシな高温多湿、しかも熱帯夜で高温多湿が何日も続くという状況は、休眠しているとはいえ、オトンナ・ユーフォルビオイデスにとっては過酷な状態と思われます。

今年は一日中エアコンをつけている状況になった時点で、オトンナ・ユーフォルビオイデスなどの冬型植物や弱っていると思われる植物はエアコンの室内に取り込みました。

室内の温度は昼間で26-7度位、夜は23-4度と乾燥地帯のような昼夜の気温差はないものの、高温多湿の状況は避けられると思う。

オトンナ・ユーフォルビオイデスの植え替え

今シーズンは葉の出始めも遅く、あまり元気に見えないので植え替えてみました。

オトンナ・ユーフォルビオイデスの植え替え時の写真

弱々しい細い根がびっしりと根鉢になっていました。オトンナ・ユーフォルビオイデスは思った以上に広く深く根を張る植物のようです。

鉢の底で、巻きながらまとまっていた根は、枯れていたのか、簡単にとれてしまった。すでに新芽が動き出していたので、それ以上の根はあまりいじらず幹の部分を持ってそっと軽くふってみて落ちるような根だけ取り除いた。

根を張らせるために一回り大きい(3号、直径9cm程度)深めの鉢を用意。用土は市販のサボテンの土(おそらく、赤玉土と鹿沼土)赤玉土、ゴールデン培養土の3種類を1:1:1位でよく混ぜました。

鉢底の穴がかくれる程度に軽石を入れた。

自分で作った配合を3cmほどに入れてマグァンプKなどの粒状肥料を元肥として少々入れ、その上に土を数cmいれて肥料が根に直接触れないようにします。

根を広げるようにして植えました。

鉢を軽く手でたたいて土を安定させる。

オトンナ・ユーフォルビオイデス植え替え後

化粧砂としてゼオライトを表面にまくと綺麗で高級そうにみえるのでまきたいところですが、表土の乾き具合がわかりにくくなるので少しだけまいた。

茶色い水が出なくなる位たっぷり水をかけて粉塵を抜きます。

2018年10月18日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデス
2018年10月18日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデス

植え替えから6日後。鉢を外の日当たりのよい場所に置いていることもあり、土が乾きやすい。表土が乾いて3日以上になったので植え替え後の活力向上のために活力剤(リキダス)を薄めに作って水やり代わりに与えた。

その8日後、表土が乾いて3日以上になったので水を与えた。

水やりから6日後、液肥(ハイポネックス)を薄めに作って与えた。このところ晴天が続いているおかげか、生育は順調のようだ。再び花を咲かせてくれることを期待しています。

植え替え後の成長の様子

順調に成育してくれているようで葉が随分と茂った。

2018年12月4日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデスの写真
2018年12月4日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデス

つぼみらしいものも見えてきた。

2018年12月8日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデスの写真
2018年12月8日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデス

しかし原因は不明だが、花には至らなかった。

2019年2月16日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデスの写真
2019年2月16日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデス

だが幹も見えないほど葉が茂っている。

2019年4月17日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデスの写真
2019年4月17日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデス

桜の花が終わる頃、葉が枯れ始めた。

2019年4月28日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデスの写真
2019年4月28日に撮影したオトンナ・ユーフォルビオイデス

4月末にはかなり枯れ込みました。休眠の時期が近づいています。

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