パキポディウムと室内LED栽培の相性についての考察

室内LED栽培で色々な植物を試験的に育てているが、主にパキポディウムの実生苗などを2年程度栽培してみました。パキポディウムと室内LED栽培の相性についての考察

結論としてはパキポディウムは非常に元気に育ってくれた

2019年6月に同時に種を撒いたパキポディウム・エブレネウム(Pachypodium eburneum)、ちょうど2鉢あったので2021年の春から片方をLED栽培で、片方を通常の栽培で試した結果です。全く違う容姿になりました。明らかに成長の度合いが違います。自宅の環境では室内LED栽培で育てるほうがきちんと育ってくれるようです。環境などは後述します。

2020年12月12日に撮影した実生のパキポディウム・エブレネウム / 植木鉢:EGスリット 2.5号

こちらの画像がちょうど実験1年前の姿です。いずれもちょっとひょろっとした感じの株に育っていました。下記の記事にあるとおりパキポディウム・エニグマティクム(Pachypodium enigmaticum)も室内LED水槽で育ててみましたが、立派になりました。

パキポディウム・デンシカウレ(恵比寿大黒)は2021年播種でこのサイズに…。

通常栽培と室内LED栽培の違い

まず前提条件として普段の栽培環境は南西向きのベランダで周囲に高い建物がいくつかあり日照条件があまりよくありません。通常栽培と室内LED栽培の比較ではなく、通常環境と室内LED栽培の差分と結果にフォーカスしてもらえたらと思います。再現性という観点で個人的にはLED栽培に興味があります

条件通常栽培室内LED
日照時間11時〜16時(季節による)
(5-6時間程度)
7時〜18時
(11時間LED)
照度時間や天気による30,000Lux程度固定
風通し良い良い(ファン)
水やり週に1回程度
冬は月1程度
週に2回(水土の夜)
冬はやや控えめ
温度夏:23-35℃
冬:15-20℃(室内)
夏:23-30℃
冬:15-23℃
室内〜室内+5-6℃
場所屋根付きベランダラック上ガラス水槽内
天気天気によるずっと晴れ
その他最低気温が10℃下回ると取り込み室内最低気温は大体12℃程度

室内LED環境については詳細は後日紹介させていただこうとおもうのですが上記の表の様な違いがあります。パキポディウムを早く大きく育てるコツとしては、よく光に当てて水やりサイクルを増やすとのではないかとおもいます。あと休眠する時間、成長しない時間をできる限り短くする。

なかなか野外でLED同様の環境を用意することは天気や季節の関係でなかなか難しく、また都市部の集合住宅であれば屋上や開いたバルコニーなどがないと同様の環境用意が難しいと思います。同様のといっても地域によって温度や日照が大きく異なります。LED栽培の場合はある程度栽培条件を合わせることができます

同じ機材を用意した場合に、異なる部分は室温の影響を受ける温度程度です。我が家は比較的暖かめで寒い場合でも10℃を下回りまわらない環境です。

水槽の高さが450mm程度なので、あまり大きい株は入れにくいのですがパキポディウム・ホロンベンセの輸入株です。室内LED栽培を開始したらいきなり若々しくなりましたね。

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この記事を書いた人

yurupu

ゆるぷの管理人。会社員(東京)植物栽培歴は20年。栽培環境は東向きベランダ→南西向ベランダ。400鉢くらいを管理。最近はマイナーな灌木とユーフォルビアの普及種が好きです。日本ブロメリア協会(BSJ)、国際多肉植物協会(I.S.I.J.)会員。