パキポディウム・ビスピノーサム(Pachypodiumbispinosum)の育て方、栽培記録

2019年11月20日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム

ほとんど樹木の木肌のような肌でぽってりとした塊根を形成するパキポディウム・ビスピノーサム(Pachypodium bispinosum)の紹介と育て方です。耐寒性もありある程度大株であれば水涸れにも強い非常に育てやすいタイプのパキポディウムです。

パキポディウム・ビスピノーサムの魅力

パキポディウム・ビスピノーサムの画像

パキポディウムの多くはマダガスカルが原産だが、このパキポディウム・ビスピノーサムは南アフリカの東ケープが原産。壺型の塊根を形成して結構大きな株になります。オークションなどではあまり実生株はみることは多くなく、大半が輸入された大きな株だと思います。写真の株も輸入株だと思います。既に3年以上は育てています。

枝が旺盛に生えて小ぶりで硬質な葉っぱが出てきます。また枝からは一定間隔でサボテンのようなトゲが出ています。耐寒性があり場合によっては関東では外で越冬できるかもしれません。ただ寒さに当たると葉を落とします。また寒さに当てなくとも春先に葉を落とす場合が多いように思えます。

よく日照に当てたほうがよく、枝が太陽の方に向かっていくので自分の環境だと若干日当たりが足りないのではないかと思う。

パキポディウム・ビスピノーサムの育て方

冬に室内に取り込んだ際に撮影

冬の間はほとんど成長せず休眠状態になる。水は与えなくともよいが落葉しきらない場合が多いので天気の良い日に若干の水を与えている。春に成長をはじめたら水やりを再開するようにしている。自宅の環境の場合は春先になると葉が枯れてくる。春になると自宅の環境だと枝にいくつかつぼみをつける。もう少し条件が良くならないと開花しないのかもしれない。

枝はぐんぐん伸びます。これは徒長の可能性がありますが成長を始めると伸びてくる。春の成長期に入る前に剪定することが多いです。パキポディウムの枝を切るって滅多にしない行為だとおもうのですが、他のパキポディウム・グラキリスなどとは別の植物だと思って良い。

水やりについて

パキポディウムの比較的大きな株はそこまで水涸れを起こさない。表土が十分に乾いてから与えるようにしている。根はパキポディウムと同じく細かめの柔らかい根をはる。また浅めになっているので根がものすごく成長するというタイプではない。根の形状から水を結構吸うし、水涸れもしやすいのかもしれないが、水を少なめにしても塊根部がすぐにでも凹むなどはないので見た目からはなかなかわからない。

植え替えについて

塊根部は表土の中に一部植わっている。他のパキポディウムよりサイズが大きいケースが多いので必然的には大きな鉢になる場合が多い。根は深く張るタイプではないが塊根部を少し植え込むので結果深めの鉢になるケースが多い。

用土は一般的な多肉用の用土で良いと思うが、塊根部が木化している場合は、有機肥料を多めで植え替え頻度を下げるという方法も良いと思う。ゴールデン培養土:無機用土を1:1で配合したものを利用している。

パキポディウム・ビスピノーサムの剪定

パキポディウム・グラキリスなどは剪定をしないが、パキポディウム・ビスピノーサムは塊根部が木化し、そこから枝が出てくるタイプであり、森のようになり風通しも悪くなるので春先の成長期に剪定を実施している。

剪定した枝は挿し木にできるようだがまだ試したことはない。

パキポディウム・ビスピノーサムの栽培記録・成長記録

2016年8月14日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム
2016年8月14日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム

強めの剪定をした後に成長してきてくれている。

カイガラムシと根ジラミが発生

2017年7月17日に撮影しばパキポディウム・ビスピノーサム
2017年7月17日に撮影しばパキポディウム・ビスピノーサム

ずっと綿状タイプのカイガラムシがついていて歯ブラシで定期的に落としていたが一向にいなくならなく、表土近くに白い綿のようなものがあり、根っこをみると根に白い綿のような病気(根ジラミ?)がついていたので植え替えを実施。鉢上げをして余計な根を排除、水洗いをして、オルトラン粒状を混ぜて植え込みました。

2018年7月27日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム
2018年7月27日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム

植え替えからちょうど一年が経過。その後特にカイガラムシなどの害虫にやられていない。春に変な方向に伸びてしまった枝を剪定をしたが、勢いよく成長してくれている。日の出から10時過ぎくらいまで日が当たる環境にいるが、太陽の方に向かって枝を伸ばしている。

徒長というよりは、植物にとっては不自然な真横からの日照に対してそちらに向かっているようにも思える。枝の葉がない部分は冬を超えた後に春先に葉を落としてしまった部分。

2019年11月20日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム
2019年11月20日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム

最低気温が15度を下回り、一部のパキポディウムが落葉を始めた頃、室内に取り込んだ。この時期からパキポディウムは断水をしている。12月頃に若干落葉が始まったが、水やりをしたら収まった。やはりパキポディウム・ビスピノーサムは寒さに強く、毎年春先に落葉するがもしかすると断水の影響かもしれない。今まで何年も冬の間はほとんど水を与えなかったが今年は与えて管理をしてみる。

2020年8月23日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム
2020年8月23日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム

冬に断水をしなかったら一部の葉は落ちたがすべての葉が落ちることはなかった。室内で越冬する場合で、ある程度温度が高い場合は断水は不要かもしれない(10度を下回る場合はないです)

夏になり茂ってきました。今年は日照を確保できる場所に置けず1日に1時間程度の直射日光が当たる明るい日陰の管理になってしまっている。

2020年12月1日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム(Pachypodium bispinosum)
2020年12月1日に撮影したパキポディウム・ビスピノーサム(Pachypodium bispinosum)

パキポディウム・ビスピノーサムは耐寒性があるため2020年の取り込みは12月1日に行った。去年の写真に比べると枝と葉っぱが生い茂っている。耐寒性があるが断水すると葉を落としてしまうので室内に取り込んだ後は定期的に水を与えている。そろそろ前回植え替えから4年が経過してしまうため植え替えを検討する。

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この記事を書いた人

yurupu

ゆるぷの管理人。会社員(東京)植物栽培歴は20年。栽培環境は東向きベランダ→南西向ベランダ。400鉢くらいを管理。最近はマイナーな灌木とユーフォルビアの普及種が好きです。日本ブロメリア協会(BSJ)、国際多肉植物協会(I.S.I.J.)会員。