ユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)の紹介・育て方

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サボテンのような丸くてかわいいユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)の育て方と栽培記録の紹介。オベサは個体差があり集めるのも楽しい。わかりやすいように葉焼けオベサの成長記録を掲載しています!

ユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)について

ユーフォルビア・オベサの画像2

南アフリカ、北ケープ州が原産。Great Karooというケープタウンの北側に位置する半砂漠地帯に生息しているようだ。

(参考)アニスベルフ(Anysberg)自然保護区 photo by Winfried Bruenken
(参考)アニスベルフ(Anysberg)自然保護区 photo by Winfried Bruenken

半砂漠地帯、周辺環境は南ケープと違い、夏は暑く冬は比較的気温が下がる。周辺都市のラングズバーグの気候を例にすると夏は30度を越し冬は5度前後が平均気温となる。年間を通じて雨はあまり降らないエリアのようだ。石が多く周囲に溶け込んでいるようだ。

ユーフォルビア・オベサの画像2
ユーフォルビア・オベサの画像

ユーフォルビア・オベサの魅力は、可愛らしいフォルムと多様性。模様の出方や木化の仕方、丸かったり高さがでているものがあったりとコレクションしたくなる魅力がある。近年は実生が行われたのか流通量が多く値段も下がってきているので好みの株を探すには良い環境になった。

手元にあるいくつか特徴の違う株を紹介する。個人的には丸い形を維持してくれる個体が好きです。

ユーフォルビア・オベサの画像3
ユーフォルビア・オベサの画像

こういった年数の経ったユーフォルビア・オベサも良い。これは輸入株なのか国内実生株なのかは定かではないが、結構な年数が経過している(手元に来て5年以上、今の所枯れないがあまり状態は良くない)。

ユーフォルビア・オベサの画像4
ユーフォルビア・オベサの画像

山木もしくは現地での実生株の雰囲気(入手経路は不明、5,6年ほど前に入手)

ユーフォルビア・オベサの画像5
ユーフォルビア・オベサの画像

ユーフォルビア・オベサはサボテンと間違えられることがあるが、ユーフォルビアです。違いは刺座がなく棘がありません。また傷を与えるとサボテンは出てきませんがユーフォルビアの場合は大抵白い樹液が出てきます。

ユーフォルビア・オベサの3Dモデル

この記事の成長記録で取り上げているユーフォルビア・オベサの3Dモデルです。

ユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)の育て方

小さい株のうちは水枯れを起こしやすいが、大きくなるにつれて乾燥に強くなる。真夏は日焼けしやすいので注意が必要。ある程度サイズのある株は耐寒性があるが最低気温が5度を下回ってきたら室内に取り込んだほうが良い。0度以下にはさらさないほうがよい。

オベサの水やり

気温が高い時期(春〜秋)は土が乾いたら水を与える。完全に乾燥してもすぐには枯れず、常に用土が湿った状態で水を与えすぎるほうが根腐れの原因になるので注意したい。

オベサの植え替えと時期

成長を再開する春先に実施するのが良いが、気温が高い時期(春〜秋)はいつでもおこなってよい。根張りが旺盛なわけではないので根詰まりはしにくい。用土を軽石や硬質な赤玉土などを混ぜておくと用土が長持ちし植え替え頻度を減らすことができる。

成長が旺盛な多肉植物は1年に1回植え替えなどをしたほうがよいが、ユーフォルビア・オベサに関しては水はけが悪くなってから、鉢のサイズが合わなくなってからの植え替えをしている。植え替え時にはできる限り根をいじらないようにしている。

オベサの冬の管理

ユーフォルビア・オベサの冬の管理としては、ユーフォルビア・オベサは気温が下がってくると成長が鈍化してくる。成長が鈍化してくると根から水を吸わなくなってくるので用土の乾きが遅くなり根腐れの要因になる。秋から冬にかけては表土が濡れる程度の水やり。冬の間は成長が見られない場合はである程度成長した株はほぼ断水したほうが根腐れなどの要因を排除できる。

冬は数週間に1度、表土が濡れる程度に水を与えて管理をしています。

オベサの耐寒性

南アフリカ原産ということで、マダガスカル原産の植物などに比べるとユーフォルビア・オベサの耐寒性はあります。寒い風に当てなければ0度くらいまで耐えます。寒さに当てると赤色が強く出てきます。

日当たり

ユーフォルビア・オベサに限ったことではないが春、室内管理から室外に出すときや真夏の直射日光で表面が焼けてしまう可能性がある。徐々に直射日光に慣らしていったり必要に応じて遮光を行う。午前中の日が当たる場所に置いておくとよい。

オベサの増やし方

増やし方は主に種からの実生、仔吹きオベサなどは子株を分けることができる。オベサの実生記事については下記を参照してください。

オベサの花、見分け方

ユーフォルビア・オベサは雌雄別体のため、雄株と雌株がある。両方の開花が揃い受粉すると結実しタネができる。見分け方については下記の記事を参照してください。開花時期は春から秋にかけて温度が高いと咲きやすい。

オベサを枯らさないために注意すること

枯れてしまったオベサ
枯れてしまったオベサ

成長をしていないときの水やり、用土の加湿によって根腐れを起こしてしまう。水はけの良い用土に植え付けるとともにある程度のサイズになると水枯れしにくいので用土を常に湿った状態などは控えるようにする。

ユーフォルビア・オベサの栽培記録・成長記録

オベサの成長速度は遅め、なかなか変化が目に見えてわかりにくい。春秋など成長が早まり成長点の色などで判別がつく。ちょうど2015年に葉焼け(日焼け)をさせてしまったオベサがいるので観察記録 を下記に記載する。

2015年8月13日に撮影したオベサ
2015年8月13日に撮影したオベサ(葉焼け前)

まだ症状が出ていないが葉焼けをさせてしまった直後に撮影しただろう写真です。

2015年9月19日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2015年9月19日に撮影したユーフォルビア・オベサ

焼けた症状がでたあと。葉焼けを起こしたりすると一時的に成育が衰える場合があるが、葉焼け後に少し成長したあとが見られる。

2016年5月21日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2016年5月21日に撮影したユーフォルビア・オベサ

春になり動き出したことがわかる。日焼けから約9ヶ月後。葉焼けした部分はもとには戻らない。

2016年7月2日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2016年7月2日に撮影したユーフォルビア・オベサ

動き出したあとに開花した(ように思える)花柄が上がってくる箇所が徐々に増えてきている。葉焼けから約1年後の姿。1年間で日焼け以降の部分が成長した。

2017年6月30日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2017年6月30日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2017年11月22日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2017年11月22日に撮影したユーフォルビア・オベサ

高さがでていたが上部の横幅がでてきた。葉焼けから約2年後の姿。

2018年8月17日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2018年8月17日に撮影したユーフォルビア・オベサ

葉焼けから3年後の姿、きちんと成長していることがわかる。大体1年で花が咲く部分が4つくらい進行するのだろうか。

2019年5月5日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2019年5月5日に撮影したユーフォルビア・オベサ
2019年5月5日に撮影したユーフォルビア・オベサ(上から)
2019年5月5日に撮影したユーフォルビア・オベサ(上から)

上から見ると日焼けのあとがわからなくなった。葉焼けより株の模様が徐々にわからなくなり木化(木質化)?してきていることがわかる。

2020年12月30日に撮影したユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)
2020年12月30日に撮影したユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)

葉焼けをしてしまった2015年9月から約5年経過した状態、それなりに成長してくれた。2020年シーズンは鉢回しを行わず傾いてしまった。来年は傾きと逆側に太陽が当たるように植物棚に置く予定。

2021年1月21日に撮影したユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)の3Dモデルです。

様々なオベサのタイプ(変種、園芸種、品種など)

  • オベサブロウ
  • オベサ 梵天
  • 仔吹きオベサ
  • シンメトリカ(オベサの亜種とされる)

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ユーフォルビア オベサの販売

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この記事を書いた人

yurupu

ゆるぷの管理人。会社員(東京)植物栽培歴は20年。栽培環境は東向きベランダ→南西向ベランダ。400鉢くらいを管理。最近はマイナーな灌木とユーフォルビアの普及種が好きです。日本ブロメリア協会(BSJ)、国際多肉植物協会(I.S.I.J.)会員。