原種ミニチューリップは一般的によく知られているチューリップより小型なので比較的小さい鉢でも育てられるためベランダ栽培向きのチューリップといえます。そんな原種チューリップの育て方と栽培レポートです。
原種ミニチューリップについて
原種ミニチューリップは一般的によく知られているチューリップより小型なので比較的小さい鉢でも育てられるためベランダ栽培向きのチューリップといえます。秋に球根を植え付けて、土を乾かさないように水を与えていれば春にはきれいに咲いてくれます。
翌年も咲かせられるように球根を育てることもできます。
一般的なチューリップとの違い
大きな違いはサイズです。原種系ミニチューリップは大きくなる種類のものでも草丈は30cm程度です。それ以下の小さなものがほとんどです。一般的なチューリップは小さい方の品種でも30cm以上にはなり普通に50cm、60cmになります。
育て方は同様なので、好みで球根を選べば良いと思いますが、サイズからすると一般的なものは庭や大きい鉢に向きます。その点、原種系ミニチューリップは小さいので小さめの鉢でも充分育つことも可能なので、ベランダ向きと言えます。もちろん庭植、大鉢も良いです。
また、原種ミニチューリップは一般的なチューリップとは違った雰囲気があり楽しめます。かわいらしく、コンパクトで扱いやすいです。
球根を選ぶ
販売されている球根は、育て方に間違いがなければ必ず花を咲かせる球根です。茶色い皮がとれていても大丈夫です。パックされているものが多いですが、選べるなら球根にキズがないものを選びましょう。
大きい球根はたいてい大きな花を咲かせますが、草丈も大きくなると思ってよいです。小さい球根は小さい花ですが、草丈もコンパクトに育つものが多いです。
植える環境
大きめの種類の球根を求めたときは、大きめの鉢がよいですが、小さい鉢でも咲かせることはできます。しかし小さい鉢では根が充分に張れないため、球根の成育は期待できないので、1年限りと思って育てたほうが良いです。花の咲かない球根にしかならない可能性が高くなります。
次の年もまた花を咲かせたいと思うなら、大きめの鉢や地植えするのがおすすめです。
原種ミニチューリップの種類(品種)
- ティンカ
- テタテ
- タルダ
- カリメロ
- クルシアナ
- ライラックワンダー(サクサティリス)
- シャンデリア
- ショーウィナー
- トルケスタニカ
- ホンキートンク
- ポリクロマ
- リトルビューティー
- リニフォリア
- レッドハンター
- etc…
原種ミニチューリップの育て方
原種ミニチューリップを植える
原種系ミニチューリップを4種類購入しました。
- ライラックワンダー
- ブライトゼム
- ティンカ
- ペルシアンパール
それぞれ品種ごとに箱入りだったり、ネットに入ったりして決まった数量が入っていました。植え付けは10月末か11月はじめ頃までの本格的に寒くなる前に済ませます。
鉢と用土
直径16cmほどのプラ鉢に2種類ずつ植えたので1鉢あたり15〜17球植えました。少々混雑した感じ(鉢が小さめ)です。
用土は草花用の土、野菜用の土など普通の園芸用の用土でよいですが、底の方にいれた用土に元肥としてマグァンプKや油かす粒などを入れます。
その上に用土を少し入れ球根が直接肥料に当たらないようにします。
チューリップの球根には方向がある
球根は上下(芽の出る方と根の出る方)の他にも、よく見ると葉の出る方向もだいたい予想がつけられます。
花茎の跡を真ん中に見てだいたい左右に葉が出ます。隣り合う球根の葉がぶつからないように葉の方向が揃うように、ある程度の調整が可能です。
花茎がわからないときは、球根の膨らんだ部分は楕円のような形ですので、膨らんだ方側に葉が出ると思われます。中には判断のつきにくいものもありますが、あくまでもある程度調整です。
花茎で方向をそろえ、葉がぶつからないようにやや斜め向きに植えた(つもり)
球根が見えなくなる程度、土をかぶせます。植え付けたらたっぷり水を与えます。
基本的に鉢皿は使いません。植えた鉢は外に置きます。雨ざらしの場所でよいです。芽が出る前は日陰でもよいですが、芽が出始めたら日当たりの良い場所に置きます。
チューリップは寒さに当てる、水を与える
寒くなっても室内には入れません。寒さに当てないと春が来たと認識できないようです。雪が降ってもそのまま外です。
12月8日に撮影。12月はじめには芽が出はじめました。
チューリップを咲かせる上で重要な点は、寒さに当てることと水をやる(土を乾燥させない)ことです。受け皿をして水びたしは良くないと思いますが、表土が乾かないよう水やりをします。水切れして乾燥するとつぼみが枯れて咲かないことがあります。
2月18日に撮影。ほぼ毎日、少なくとも2〜3日に1度はたっぷり水を与えています。庭植えした時も表土が乾かないように水を与えます(特に冬乾燥する太平洋側地域は注意)
開花と花切り
3月21日に撮影。ペルシアンパールのつぼみが大きくなり一部すでに花が咲き始めました。チューリップの花は毎日午前中開き夜閉じます。
1週間以上楽しめました。ペルシアンパールの花が終わりました。
来年もこの球根を使って育てたい時は花がしおれたり、散りはじめたらすぐに花を切ります。
これはタネを作らせずに球根を大きくさせるためです。葉は切りません。そして液肥、油かすなどをお礼肥として与えます。開花の時期が品種によってずれています。ペルシアンパールが終わってしばらく後、他のチューリップも咲き始めました。
花が終わるとすぐ花を切り、肥料を与え葉と花茎になった(原種系)ミニチューリップに枯れてくるまで水やりを続けます。
来年用のチューリップの球根を収穫する
水やりを続け、葉や茎がほぼ茶色になった頃(多少緑色が残っていても良い)花後1ヶ月くらいの時期です。球根を掘り上げます。
その際、土の中の球根をそこからでている茎や根をとれないようにそっと掘ります。鉢に植わっている場合は鉢を横にして軽くとんとんと叩いて、土を崩しながら球根を掘り上げていきます。地植えの場合も掘り上げましょう。掘り上げたほうがよい球根ができ、秋には増えた分をきれいに植えられます。
土を除いて新聞紙の上などに広げて日陰で干します。
葉や茎がカラカラになるまで日陰に干しておきます。こうすると葉や茎に残っている養分が球根に戻ると言われています。10日から2週間ほどでカラカラパリパリになりました。
こちらは大小2つの球根になりました。小さい方は育てるつもりなら別ですが、来年は咲く見込みがないので大きい方だけとっておきます。
ミニチューリップの球根の保存
収穫した球根は、品種ごとに新聞紙などで包んで室内の風通しの良い暗いところに秋までおいておきます。たまに開いて異常がないか確認します。秋には必ず植えましょう。
品種によって時期が多少ずれるので来期は1鉢1種類で植えようと思います。
球根系植物の紹介
チューリップより動きが早く、秋口に特徴的な葉っぱがでて春に綺麗な花を咲かせる冬型球根や原種のシクラメンも面白いです。ぜひ挑戦してみてください。
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