マンションや都会のスペースが少ない場所でガーデニングをする人は、日照や場所に制限がある場合が多く、植物を置くためにラック(棚)を導入する人が多いと思いますが、その時にガーデニングラックが錆びてしまうのが非常に気になる。見栄えは悪いし鉢に錆が移ったりもする。
錆びにくいベランダ用(室外用)のガーデニング用ラック・棚を5年以上使ってみたので、使ってみてよかった商品や気になった商品をおすすめします。
ベランダ用ガーデニングラック(棚)の選び方
どうしても場所に制約がある場合や日照に制約がある場合は、ラック(棚)の導入が必要になってくる。例えば南向きの日当たりがよい一等地が少ない場合、本当に真上から太陽が当たるということはないので、立体的に配置をすることで同じ床面積でより多くの植物に日を当てることができる。
また設置できる面積が少ない場合なども立体的に置くことで、3段ラックであれば3倍の収容力となる。多肉植物など小さい鉢植えも床置きの場合は雨が跳ねて感染病になったり管理の都合上ラックに乗せるのが好ましい。
そして見栄えの問題からもできる限り錆びないラックを導入したい。スチールのラックだと数年で錆だらけになってしまう。
高さで日照時間を調整
マンションの場合で、古めのマンションや通気用の箇所などベランダの手すり部分が格子状だと特に東向きの場合は日照が良くなるが、少し古めのマンションに多いコンクリートだったり、擦りガラスの手すりだと日の出から日を当てる為には高さを出さなければいけない。
日中に植物の日照時間がどのくらいか確認してみるとよいが、真東向きだとベランダの床に置くと大体2時間くらいの日照となってしまうようだ。高さを上げて日の出から当てると季節によるが上手く配置することでも6時間程度当てられることになる。
高さを上げることのもう一つのメリット
マンションなどの場合、構造によっては、エアコン室外機などの熱気と合わせて夏は過酷な環境になる場合がある。床からの照り返しや床の温度上昇を高さを取ることで抑える意味合いもある。
外で利用する場合、大きく分けると金属系かそうでないか。入手性を考えてメタルラックを紹介する。メタルラックも錆びやすさが表面処理と素材によって異なる。
錆びにくい素材を利用したラック(棚)
金属が露出しないように、強く厚い塗装を行うか、素材そもそもが錆びにくい素材を使う。錆びない順番だとアルミ>ステンレス>スチールとなる。スチールラックは大抵の場合はメッキがされているが品質による。アルミ素材の大きめのアルミラックは見たことがない。シンクや作業台などは見かける。ステンレスラックは値段が高いが防錆に優れる。
棚板の高さが変えられる商品のほうが、育てている植物の種類などに合わせられるし、上記に記載したとおり日照をコントロールするためによい。棚板は水が溜まってしまうのと風通しを考えてワイヤータイプが良いだろう。
無印良品 溶融亜鉛シェルフ シリーズ
無印良品のモノづくりコミュニティーから生まれた室外用でも使えるガーデニングラック。表面処理に、丈夫で錆びにくく、野外施設などで利用されている溶解亜鉛メッキを施されたスチールラックです。
表面は室内用ユニットシェルフなどと比べると表面処理の綺麗さはないものの、専用の用品らしい作りになっていてラック自体のデザインは無印良品らしくシンプルでよいです。無骨な感じで主張しないので室内においても悪くはありません。
種類は3種類あり、タイミングによっては取り扱いが無い時期(購入は2016年で2017年後半にページ自体もサイトからなくなっていた)がありますが取り扱い復活したようです。折りたたみ式のシェルフと、高さ違いで棚の高さを調整できる2段タイプと3段タイプの取り扱いがあります。
何年も利用していますが目立った錆がなくて表面のメッキが強く錆びにくいベランダ用のラックと言えます。
溶融亜鉛ガーデンシェルフ・2段組立て式 MJ-MZ2
価格:7,890円
幅:84cm、奥行:30cm、高さ:62.5cm
耐重量:棚1枚20kg 棚全体25kg
溶融亜鉛ガーデンシェルフ・3段組立て式 MJ-MZ3
価格:11,900円
幅:84cm、奥行:30cm、高さ:85.5cm
棚1枚20kg 棚全体35kg
MJ-MZ2とMJ-MZ3との違い
違いは高さと棚板の枚数。幅と奥行が一緒なので並べて使う際もデザインの統一性があるのが嬉しい。場所に課題がある人は3段タイプがよいだろう。周囲と合わせたり余裕を持ったレイアウトにするのであれば2段タイプがよいだろう。大体2段タイプでエアコンの室外機と同じ高さになる。
溶融亜鉛ガーデンシェルフ・3段折りたたみ式 MJ-MZ1
価格:11,900円
幅:56cm、奥行:33cm、高さ:99.5cm
上段3kg中段:4kg下段5kg
以前公式サイトに上段中段下段のサイズ表記がありましたが見当たらず画像からの予測で下段奥行き300mm、中段200mm、上段150mm程度だろうか。MJ-MZ2とMJ-MZ3と比べると横幅が小さいので置き場に制約がある場合はよいだろう。奥行きは変わらず。折りたたみは収納性が良いと思うがあまり利用しないような気がする。無印良品のガーデンシェルフを購入するならMJ-MZ3がオススメだと思う。
ルミナス ガーデンラック シリーズ
メタルラックで有名なルミナスの室外利用可能なモデル。独自開発の粉体塗料を塗って防錆性能を上げている。多分スチールに厚手の塗料だろう。実物は近くで見るとマーブルコートのような色味で塗装面が厚いような感じがする。
高さ調整が可能で調整方法などは通常のメタルラック同様。濃い茶色で2年ほど利用しても劣化は見られない。サイズ展開が幅と奥行きのパターンが3種類。そしてそれぞれ高さが2つの合計6製品ある。無印良品のようにラックタイプでもう少しサイズの幅を増やしてほしい。
デザインは変な装飾もなく色味からインテリアにはマッチしないと思うがデザインは良いと思う。アジャスターも付いていて品質は良いと思う。
下記でルミナスのガーデンラックのレビューを書いています。
ルミナスガーデン フラワースタンド
幅30cmモデル 3段 GR303090-3/幅30cmモデル 4段 GR303012-4
3段タイプ:幅30×奥行30×高さ90cm/4段タイプ幅30×奥行30×高さ120cm
幅30cm、奥行き30cmのモデル。ポール径が12.7cmと実物を見ると結構細い感じがする。高さが120cmで4段とそれなりに高さを活かした収納が可能。横幅30cmと面積が狭くなると必然的に植物を置くスペースがなくなってくるが、デッドスペースなどを有効に使える。
幅60cmモデル 3段 GR6090BD-3/幅60cmモデル 4段 GR6012BD-4
3段タイプ:幅59.5×奥行29.5×高さ90.5cm/4段タイプ:幅59.5×奥行29.5×高さ121cm
幅70cmモデル 3段 GR7090BD-3/幅70cmモデル 4段 GR7012BD-4
3段タイプ:幅69.5×奥行29.5×高さ90.5cm/4段タイプ:幅69.5×奥行29.5×高さ121cm
横幅の違いで2タイプ、高さの違いで2タイプの合計4タイプがある。デザインなのか全面のポールにカーブがかかっている。できれば同じ奥行きに統一してほしかった。1つの棚の奥行きが30cmあると使いやすいと思うのでその点が残念。
下段の日照を考えると奥行きの違いがあるのは悪くはないと思うが、そもそもが置き場所の制限から検討する人もいるので、その場合少しでも同じ置き場所面積で、合計の鉢がおける面積は広いほうが良いと思う。
ワイヤータイプのラックの気になるところ
多肉植物などに多い小さい鉢、2号鉢などの接地面が少ない場合、ワイヤーの間隔が広いと上手く置くことができない、また平面に比べると安定性が劣る場合がある。強風が吹いた場合など鉢のサイズと置き方によっては倒れてしまうことがある。なお無印良品ガーデンシェルフよりもルミナスのガーデンラックのほうが間隔が狭くて小さい鉢が置きやすかった。
風通しがよく、排水性を鉢受けや平面に比べると改善してくれるが、水やりをした時に下段に排水がそのまま落ちてしまうところ。植物によっては上からそのまま水をかけたくない場合があると思うがそういった場合は最上段以外の植物の置き方を工夫したりする必要がある。
オススメ商品は?
無印良品も、ルミナスも非常に良い。横幅も豊富なラインナップがあるのでよい。奥行きは無印良品と同じくほぼ30cm。奥行きが30cmと使いやすそう。横のサイズも3種類あり配置やベランダの状況によって選択ができる。60サイズと80サイズはなぜ立方体にしなかったのだろうかというのは疑問。
無印良品とルミナスも2年外で運用をした。環境はベランダで暴風雨でもない限り雨がほとんど当たらない環境です。水やりは普通に実施しています。自身が必要としているタイプとデザインを選ぶのがよと思います。
錆びないベランダ用ガーデニングラックの仕様レポート
ルミナスのガーデンラックを2年以上使ってみた使用レポート
無印の溶融亜鉛ガーデンシェルフのレポート
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