シゾバシス・イントリカータの実生記録

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玉ねぎのような丸い球根から細い枝がでてくるヒヤシンス科シゾバシス属の植物、3年ほど前から育てているシゾバシス・イントリカータ(schizobasis intricata)。毎年花が咲いては自花受粉していくつか結実していたが、ちょっと数日間、目を離したすきに種が落ちてなくなり収穫できずにいた。

シゾバシス・イントリカータが開花した

シゾバシス・イントリカータの開花後の写真

今年はすごくたくさんの花が咲き、咲いたものがほとんど結実した感じです。春以降は外の半日陰においてあるので、来ていた小さな虫が受粉させてくれたのでしょう。

シゾバシス・イントリカータの種の写真

よく見ると既に種がなくなった実が数個。連日よく観るようにしたところ、毎日のように実が開いて種を収穫しているような状態です。下を向くとポロポロと種が落ちてしまいます。

シゾバシス・イントリカータの種

採取した種子

非常に小さい種です。1鞘に10個くらいの種が入っています。

種が取れたので取り蒔き

この季節に結実し種を落とすということから、採り蒔きしてみました。今後どうなるかレポートします。

(6月1日)種を水につけ置きもやってみた

発芽促進の為に水に浸した

種からの発芽をしやすいように、種を水の漬け置きもやってみた。固い種などは水に最初漬け置きすることで発芽率を上げる場合があるがシゾバシス・イントリカータに関しても有効なようだ。湿度が高い環境で発芽しやすいようなのでそのまま土に蒔いた場合も発芽するまで腰水か、霧吹きをかけると良さそうだ。

水に漬けた種が発芽した様子

2-3日で発芽を確認。100%の発芽と非常に発芽率が高い。取り蒔きだからだろうか。そもそも発芽率が高いのだろうか。直接土に蒔いた場合と漬け置きした場合で比較してみたいと思う。

浸した発芽した種を用土に播種

爪楊枝で少し種が入るスペースを作って根を下向きにして植え付け。植え付けの際はできる限り根に負荷をかけないように植え付けをする。ダメージがあるとその後の生存率に関わってくると思う。

 

発芽した苗が大きくなった

発芽したシゾバシス・イントリカータ

6月6日に撮影生まれてすぐにらしさがありますね。見守っていきたいです。ちなみに土に直接播種した種は、毎日水をかけてはいますが、約10日経過しましたがいまだに発芽していません

(6/10追記) 直接播種した鉢も腰水

直接用土に播種したシゾバシス・イントリカータの種も発芽

6月10日に撮影。直接用土に蒔いたものは毎日水をやっていたがなかなか発芽しなかったため、腰水にしたところ数日で発芽しました。シゾバシス・イントリカータの実生を行う場合、用土中の湿度が一定以上だと発芽率が高まるようです。

直接播種した鉢

水を切らさないように注意する

6月22日に撮影。それなりに大きくなってきている。腰水を行って発芽率は非常に高まっている状態。かなりの数が発芽したのではないだろうか。今は腰水は行っておらず頻繁な霧吹きで表面の湿度を保っている状態。

水につけ置きした種を播種した鉢

少しずつ成長をしている

6月22日に撮影。こちらは球根部分が見えないが同じ程度の成長になっているのではないかと思われる。腰水は行っていないが表土が乾かないように頻繁に霧吹きを吹いている状態。

シゾバシス・イントリカータらしさが出てきた実生苗

7月13日に撮影。

シゾバシス・イントリカータの実生苗、葉が伸びてきた

8月3日に撮影。種を水に漬けて、発芽させた後、植え付けたものは順調に育っているようだ。植え付けて10日位は腰水をしていたが、球根と根がしっかりしてきたので腰水は中止して毎日霧吹きか水差しで水を与えた。

洗浄ビン

洗浄ビン500ccとある。ホームセンターの園芸売り場ではない所で見つけて購入。とても便利で使いやすい。小さい芽は水流ですぐに倒れてしまうので水を直接かけないように土の部分に潅水する。

シゾバシス・イントリカータ実生2ヶ月後の様子

これは植え付け後2ヶ月目の写真です。2つの鉢は同じに日に同じ条件で植えた。水やりタイミング、置き場所も同じ扱いにしたが、白い札を挿した方には水やりのタイミングで3回ハイポネックス(液肥)を水やり代わりに与えている。

2鉢を比較すると肥料を与えたほうが草丈が長く太さもある。球根部分に関しては個体差のほうがあり、あまり差は認められない。どちらも薄い緑色の半透明な球根がとても綺麗だ。

水涸れをさせてしまった写真

直蒔きした方は外に置いた時に2,3日放置してしまい、土が乾いてしまった。その後水やりをしているが特に芽が出たばかりの小さなものは乾燥に弱いようで葉の先端が枯れてしまった。水涸れは厳禁だ。

そのまま枯れてしまったものも多い。60粒種を蒔いてほとんどが発芽したとみられるが今は20株ほどになっている。

8月15日に撮影。2本目の葉が出始めている。白い札の液肥を与えている方が葉の成長が良い。

2本目の拡大。

9月15日に撮影。液肥ありも液肥なしも2本ずつ葉が出て成長している。土の表面が乾かないくらいのタイミングで水やりをしているので、毎朝水やりをしていて夕方乾いているときは、また水やりをしている。

液肥の効果

12月10日に撮影。外に置いているので寒さのせいか球根の色がやや茶色くなってきている。水やりタイミングも土の乾き方が遅くなっているため、5日〜1週間に1回位かもしれない。

液肥(ハイポネックス)を数回与えている。白札の鉢のものと与えていない札なしのもので球根の大きさに差が出てきた。個体差は各々あるものの、白札のほうが大きく育っているのが明らかにわかるようになってきた。

白札(液肥を与えたもの)
札なし(液肥を与えていないもの)

同じ様に写真を撮っているが、成長の違いがわかるほど差が出てきた。葉(茎?)数も個体差があるのか早いものは4本目を出し始めている。しかしどの葉もほぼ直線状だ。親株のように曲がったり枝分かれしたりする様子がまだない。

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この記事を書いた人

yurupu

ゆるぷの管理人。会社員(東京)植物栽培歴は20年。栽培環境は東向きベランダ→南西向ベランダ。400鉢くらいを管理。最近はマイナーな灌木とユーフォルビアの普及種が好きです。日本ブロメリア協会(BSJ)、国際多肉植物協会(I.S.I.J.)会員。