シクラメンの育て方

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冬型の球根で、毎年冬を彩ってくれるシクラメン(Cyclamen属)の紹介と育て方。園芸用に品種改良された華やかな種類から、近年は原種などもよく出回っています。

シクラメンについて

シクラメンの開花画像
シクラメンの開花画像

花言葉は、「遠慮」「気後れ」、「内気」「はにかみ」。花色によっても花言葉が違います。シクラメンは花の少ない冬に室内を飾ってくれる花として知られています。

  • 学名:Cyclamen
  • 科名・属:サクラソウ科 シクラメン属
  • 分類:多年草、球根植物
  • 開花期:概ね流通しているものは10月下旬から4月
  • 原産地:北アフリカ~中近東、ヨーロッパ地中海沿岸地域

シクラメンはたくさんの品種があります。原種のシクラメンは花が小さく可憐な雰囲気。葉の模様も面白く株により様々な模様が楽しめ、観賞価値があります。庭植えに使われるガーデンシクラメンは原種を品種改良したものです。クリスマスの時期に鉢植えで室内を彩ってくれるのは園芸種のシクラメンです。

シクラメンの種類

原種のシクラメン

原種の種類は20種類ほど、花が小さく可憐です。茎がくるくるとらせん状になります。このことから「サイクル」「円」という意味のシクラメンという名前になったそうです。葉もハート型でかわいらしく模様にも観賞価値があります。山野草の雰囲気があり、そこが原種のシクラメンの魅力です。素朴な花が好きな方には原種のシクラメンはおすすめです。原種のシクラメンにはすばらしい香りを持つ品種もあるようです。

園芸種のシクラメン

原種のシクラメンでも耐寒性のある個体の交配を重ねて品種改良されたものです。数え切れないほどの園芸品種があります。

花の種類での分類

  • 覆輪種
  • 底紅種(ほんのり花弁の根元が紅い)
  • 刷毛目種
  • シルバーエッジ(花びらの辺縁が白い)

花の咲き方での分類

  • パーシカム咲き(一般的なもの)
  • フリンジ咲き(花弁がフリフリに)
  • ロココ咲き
  • 八重咲き
  • パピリオ咲き(花弁細く縁がフリフリ)
  • ラッフルド咲き(大輪花で花はフリフリ花弁は反転)

葉の種類

シクラメンは花だけでなく葉にも観賞価値があります。形もかわいく模様も楽しめます。クリスマスツリーのような見た目をしたものから、同じ種類の外斑、中斑でも色の入り方が異なります。原種シクラメンなどは花も楽しめますが葉の模様も楽しめる種類が多い。

  • 緑で斑なし
  • 外斑種:中心緑色外に向かい白やシルバー
  • 中斑種:中心と縁が緑で緑に挟まれ白色になったもの

シクラメンの分類

  • 大輪系:普通種:よく見かける大輪のシクラメン・ビクトリア等(少し葉が徒長気味(>_<)
  • パステル系:大輪系中間色、作曲家の名前が付いたお花・ショパン・リスト等
  • 中輪系:F1系オペラシリーズ・オフェリア・ボエーム・トスカ等
  • 小輪系:花弁が4センチ以下のもの原種の系統の性質を引き継ぎ耐寒性、耐暑性、病害虫に強く、香りを持つものもあります。マルチフローラ系、バンビーニ系、エーデルスタイン系、ドレスデン系
  • ガーデンシクラメン:ミニシクラメンの中でも耐寒性のあるものを選抜したもので花の寿命が長く冬の屋外でも花を咲かせます。

人気品種

アンジュ、SAMURAI、セレディーナビクトリアブルー、ファルバラローズ、F1Kミディ・ゴールデンボーイ等があげられるようです。

シクラメンの育て方

シクラメンの画像2
シクラメンの画像2

暑さ、過湿に弱く、耐寒性はあるものの直接霜などに当たらないよう管理しましょうシクラメンの植え付けに最適な時期は9月中旬~10月中旬。暑さが一段落したころです。冬は室内の良く日の当たる窓辺で管理します。

3月中旬~戸外で雨に充てないよう、10℃以下になる時には室内に。梅雨時期~戸外の雨のかからない風通しの良い明るい日陰で管理。休眠させるときは日陰で管理してください。9月中旬~春に準じ、最低気温510℃になったら室内に入れてあげてください。

ガーデンシクラメンは、耐寒性があり戸外で育成できますが、直接霜に当たると株が傷み、枯死することもあるので木の下や軒下で育てましょう。暑さ、過湿、蒸れに弱いので夏越しに注意が必要です。

室内で育てる園芸種のシクラメンは葉を外に動かす「葉組み」をして株の真ん中に日光を当てます。そのことで花芽に日が当たり、花が真ん中にたくさん咲くようにします。週に1回は液肥を与え、温度管理のため冬場は室内においてあげましょう。

水やりに関して

水遣りは用土から空気が入れ替わるように直接鉢底から水が出てくるようにしましょう。(この水遣りの説明ポイントです!)シクラメンは過湿に弱いので鉢底の水はその都度捨てるようにしましょう。

6月ごろ葉が黄変し、10枚以下になったら水遣りをストップし、雨の当たらない風通しの良い日陰に鉢を移動し水・肥料を与えずに夏越しさせることを休眠と言っています。8月下旬から9月中旬に植え替えて水遣りを再開します。

休眠させずに夏越しさせる場合も風通しの良い屋外に置いて管理しましょう。シクラメンは夏を超えることができれば、さらに大株に育ったシクラメンをを楽しむことができます。

用土について

鉢植えには市販の草花用培養土を用いると簡単です。シクラメン専用培養土もあります。シクラメンは水はけと、通気性がよい清潔な土を好みます。小粒赤玉土:6  腐葉土:4 をよく混ぜて用土として用いてもシクラメンに適しています。堆肥を用いるより粒状の緩効性肥料の方が適しているそうです。私も緩効性肥料を置いています。

シクラメンの魅力

自生するシクラメン(原種)
photo by Ian Kirk

シクラメンにはたくさんの種類と花の少ない冬に楽しめる花としての魅力があります。私はいただきもののシクラメンを窓辺の日当たりの良い室内で育てています。

夏は留守が長くなると室温がかなり高い状態になっているはずですが、夏を越してくれています。2つあるうちのひとつは球根がとても大きくなって鉢を一回り大きくしてそろそろ植え替えてあげないといけません。

季節を超えて健気に咲いてくれる花に力をもらえます。癒されます。たくさんの種類のシクラメンから自分の好きな花形、色、大きさを選べることもシクラメンの魅力です。

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この記事を書いた人

だいたいちょっきん

都内で南西ベランダで植物を育てています。