植物育成用電球型LEDライト「TSUKUYOMI LED 20W(ツクヨミ)」のレビューです。
TSUKUYOMI LED 20W(ツクヨミ)について
BARRELというAMATERAS LEDと同じメーカーから2021年に発売された植物育成用のLEDライトです。商品電力はAMATERAS LED 20Wと同じく20W。AMATERASが「太陽光」だったのに対してTSUKUYOMIが「LUNA」だそうです。販路はそれなりに安定していると思います。
TSUKUYOMI LED 20Wの特徴・スペック
TSUKUYOMI LED 20W | AMATERAS LED 20W | |
照度 | 21,690lux | 18,050lux |
PPFD | 507μmol/m2s | 406μmol/m2s |
光束 | 2098lm | 2098lm |
演色評価数Ra | 97 | 97 |
色温度 | 約4000-5000K | 5900K |
重量 | 350g | 295g |
消費電力 | 20W | 20W |
ソケット | E26 | E26 |
PSEマーク | ○ | ○ |
価格 | 13,600円 | 13,600円 |
スペックの数字だけど見るとTSUKUYOMIのほうが良さそうですが実際は大きな違いがないと思います。また色温度が高いほうが人間には明るく感じます。ハード的にもCOD型のLED素子の仕様違いではないかと思います。AMATERAS LED 20Wについては下記でレビューしています。
TSUKUYOMI LED 20Wの外観
サイズや形はAMATERAS LED 20Wと同等。ソケットはE26だがサイズが大きく傘のあるタイプだと装着できない可能性がある。リングが取れて中の反射板を取り外すことができます。
リングと放熱用のフィンはアルミ製。本体は樹脂製のようです。作り的には悪くないとおもいます。ただ放熱用のフィンが若干取れやすいかもしれません。AMATERASではこの部分で利用しているなかで若干不具合がでました。塗装は綺麗な白です。耐久性は不明です。
TSUKUYOMI LED 20Wの初回生産?に封入されていた反射板です。自分のモデルは発売前予約で購入しました。詳細レビューは省略しますが大きな変化はなく標準で装着されているもので良さそうです。
電球の取り付けはポールや棚板に取り付ける場合は下記の製品がおすすめです。
TSUKUYOMI LED 20Wのレビュー
TSUKUYOMI LED 20Wのスペクトル
450nm(青)と660nm(赤)あたりの相対量が多くて特性としてはなかなか良さそうです。色温度は4518KとAMATERAS LED 20Wに比べるとやや暖色で室内で使いやすいと思います。演色評価数Raは96.2。
TSUKUYOMI LED 20Wの距離別の明るさ・照度
TSUKUYOMI LED 20Wの照射に関してはAMATERAS LED 20Wと同じだが反射板によってか中心部が非常に明るい。中心部からそれると急に明るさが減少する。人間の目だと差がわかりにくいが(DRの狭いスマートフォンのカメラなどだとわかりやすい)データ上でも中心部が非常に明るく周辺はさほど明るさが強くないことは注意したい。
またリフレクタを外すと中心の強さが和らぎ、若干周辺が明るくなるがそれほど影響はせず、リフレクタを外す=中心部の強さを和らげるとすると良い。
TSUKUYOMI LED 20Wの明るさを30cm、45cm、60cmの3つの高さでそれぞれ中心からの距離で計測した。明るさの計測は光源に向けてではなく地面に垂直。この結果を見ると非常に明るいのは中心部分のみということがわかる。
30cmおよび45cmで直下であれば20,000luxを超える光を得ることができる。ただ60cmの高さでも距離15cm(30cm円)で4,760lux程度しかない。実質1,000lux程度は室内の照明程度なので植物育成に利用しないとするならばやはり日照が必要な少ない植物を育てるか、ケース内に照射(反射利用)などに適していると思われる。または30cm間隔で複数設置など。
TSUKUYOMI LED 20Wの消費電力
実測で18.4Wだった。ある程度ちゃんと回路設計がされているのかスマートフォンカメラをかざすことによるフリッカーは確認できなかった。
TSUKUYOMI LED 20Wの総評
近年、植物栽培用LEDが多く販売されてきて電球型も同スペックのものが増えてきた。競合製品に比べると若干価格が高めで優位性はPSマークの取得だろうか。また鉢物の植物に対しては有効な照射範囲が狭く、利用シーンが限られてくるように思える。中規模サイズの塊根植物やアガベなどに対して単体利用などが適していそうに思える。
AMATERASに対して660nm(赤色)の相対量が多いのが、生育的にも室内のインテリアとしても扱いやすいのではないかと思う。TSUKUYOMI LED 20Wは値段がもう少し安いと気軽に使える植物用LEDライトになると思う。