Polymaker PolyTerra PLAフィラメント レビュー(Charcoal Black)

2021年にPolymakerから販売になった新世代のPLAフィラメント、PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)のレビュー。

PolyTerra PLAフィラメントのレビュー

Polymaker PolyTerra PLA
Polymaker PolyTerra PLA

Polymakerは以前よりPolyLite PLAやハイエンドなPolyMax PLAなどがありましたがPolyLiteに変わる新しいPLAフィラメント。スプールがダンボール素材というのがとてもよい。環境を考えるとリフィルでの販売も期待したいところ。Amazon.co.jpで安定的に供給されているようで値段は2,200円程度。

ちなみに自分はまだ日本に流通していなくて?米国Amazonから輸入しました。製品19.99ドル+送料15.21ドル。ほんと3DP関連は日本まだまだ弱いなと思います。

PolyTerra PLAの特徴

  • 低価格、印刷しやすい、高コストパフォーマンス。
  • 色見はマットで表面は滑らかな仕上がり。
  • ラフトやサポート材が剥がれやすい。
  • Jam-Free™ Technologyで設計され、ノズルが詰まりにくい。
  • PLAとは思えない程の伸びがあり、PLA特有の割れが少ない。
  • 廃棄段ボールを原料としたスプールで、環境にも優しい。
  • 全18色!(カラーチップほしい)

スプールの巻は綺麗。ダンボールがよいですね。g数目安がついているスプールは優しさがあってよい。細かい特徴の紹介は記事の下部に掲載しています。

PolyTerra PLAの推奨設定

  • Nozzle temperature:190-220℃
  • Build plate temperature(bed):25-60℃
  • Printing speed:30-70mm/s
  • FAN:ON
  • Retraction distance:1mm
  • Retraction speed:20mm/s

テスト印刷設定

  • Nozzle temperature:220℃
  • Build plate temperature(bed):50℃
  • Printing speed:40mm/s
  • FAN:ON
  • レイヤー:0.16mm
  • ノズル:0.4mm ルビーxブラス

PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)3DBenchy

PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)3DBenchy
PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)3DBenchy

購入・開封から半年程度経過してしまい、若干吸湿している状態(1stレイヤーでたまにプチっ)でしたが、ほぼ無調整にも関わらずなかなかうまくできました。Qidiのプリンタで標準のスライサー。ただ意図的に古いversion使っています。

PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)3DBenchyの造形不良
PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)3DBenchyの造形不良

3DBenchyの印刷で一番気になる部分。そこまで造形が難しいところではないはずなのですが荒れる。予想は冷却能力が足りていないのではないかと。設定を少し追い込んでみたのですがダイレクトエクストルーダーで、リトラクトを1mmにしてみましたが変わらず。特に当該箇所がコースティング対象の印刷箇所でもシームの箇所でもない。スライサーで印刷の向きを変えると造形崩れの部分が変わりました。

ビルドプレートを40℃にしたら反ったり剥がれたりしました。これは1stレイヤーの設定(フローを増やす)や自分が利用しているプリンタはオートレベリングがないので若干ノズルとの隙間を狭くすることで回避できるかもしれません。

PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)3DBenchy、温度条件などを変更

温度を下限の190℃まで下げてみました。(反対側ですいません)消しきれませんでしたがだいぶ目立たないくらいまでにはなりました。ただ190℃だとレイヤー間の強度が若干弱いのか、何度か失敗しました。また印刷後の色もノズルの温度が下がることで若干落ち着いた感じになります。

PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)3DBenchy 失敗
PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)3DBenchy 失敗

いくつか印刷自体失敗した事例。いずれもノズル温度は190℃ですがどちらかというとフィラメントの吸湿の影響もあるのではないかなと思います。こちらはフィラメント乾燥して試せておらず申し訳ございません。

PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)の総括

PolyTerra1本売れることに1本の植林を行うらしいです。世界的に環境負荷軽減の流れがあるなか、植物由来であり脱二酸化炭素にも貢献し、個人的にはPLAを使う上でプラスチックのスプールに疑問を持つのでダンボール素材。エシカル観点からも応援したくなるフィラメントだと思います。ちなみに執筆時点で66,000本の植林がされているようです、そのうち2本は自分ですね笑

It is a newly developed material from Polymaker called Fully Bio Compound(FBC) which is a compound of PLA bioplastic and a biocomposite.

良いか悪いかはさておき環境をちゃんと意識している製品に思えます。きちんと詳細データも開示していて良いメーカーだと思います。ある程度メーカー公式ページがきちんとしているかどうかは3Dプリンタのフィラメント購入には一つの指標になると思います。

PolyTerra PLAフィラメント(Charcoal Black)の購入

Amazon.co.jpで購入するのが良いと思います。

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この記事を書いた人

SSN

3Dプリンタ鉢の企画、販売。植物販売など