東向きベランダでの多肉植物栽培の工夫とTips(横浜・川崎エリア)

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誰しもが理想の植物環境を用意できるわけでもないし、都会に限らずマンションなどの共同住宅に住むようになり植物栽培が難しい場合もある。東向きベランダでの主に多肉植物栽培の工夫とTipsについて記載してみました。

環境プロフィール

  • ライター:ゆるぷ(@yuru_pu)
  • 東向きベランダ栽培歴:10年〜
  • エリア:神奈川県横浜・川崎エリア
  • 環境:マンション5F、東向き、屋根あり、すりガラス手すり
  • 主な植物:アガベ、タンクブロメリア、ユーフォルビア、塊根植物、冬型球根
  • 管理株数:400株程度

海が近いこともあり比較的温暖。積雪は年に1回程度。地上から高さがあるので気温が下がりにくく屋根があるため霜が降りない。0度以下になることはほぼない。エアコンの室外機設置あり。北側に住居があり北風が吹き込みにくい。これは環境依存が大きいが台風が直撃しにくい(暴風域なのに無風だったことも)

冬以外はすべての植物をベランダで栽培。最低気温が10度を切ってくるとマダガスカル原産や熱帯原産の低温に弱い植物を室内の窓際に取り込み。最低気温が1度近くなるとほぼ全ての植物を取り込み。0度に近い気温が連続しない場合は寒さに強めのユーフォルビアやアガベなどは越冬させる。(水やりは株の状態や種類によって大きいので明確に記述しないが室内ではほぼ断水)

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東向きベランダの特徴と管理方法

東向きベランダのメリット

夏(8月中旬)の朝5:20の日当たり。日の出とともに真横から日が当たる。この場所は大体10:30くらいまで当たる。
夏(8月中旬)の朝5:20の日当たり。日の出とともに真横から日が当たる。この場所は大体10:30くらいまで当たる。

日の出からの「午前中の光を当てられる」こと。季節によるが11時〜正午くらいで直射日光が無くなる。正午以降〜西日が当たらないこと。植物栽培にとっては午前中の日照は植物にとっても優しく良い光とされている。

「ほとんどの植物に遮光が不要」直射日光に弱い植物も置き場の工夫、例えば朝日の2時間だけが当たるような設置方法が可能。置き場の工夫しだいでは6時間程度の日照を確保することができる。葉焼けなどの被害が少ない。

正午以降の直射日光がなく「真夏のベランダの気温が上がりにくい」エアコン室外機と西日が当たる環境だと風通しが悪いとかなりの高温になるが回避することができる。

季節によって日が入る角度は変わるが、多少の置き場の工夫は必要だが「季節によって日照時間・照射面積がそれほど変わらない」これは南向きベランダの夏と冬の差し込み方に比べたメリット。

東向きベランダのデメリット

メリットの反対で「日照時間の短さ」成長期にはたくさんの水と日照が必要になるケースがあり、遮光下や直射で長時間日照に当てたほうが形や色が良くなる植物などを作り込むのが難しくなる。例えば短日植物のモロヘイヤなんかはさっさと開花してしまう。成長の早い家庭菜園系は厳しい。

日照時間が短く日陰になるので特に「冬の鉢の温度やベランダの気温が上がりにくい」。

横からの日照時間が長い」ので、鉢回しなどをしないと植物が傾く。特に成長が早い花(花柄)は東に向かってゆく場合が多いし葉の展開も東に向かっていく。一部の塊根植物など塊根部分が横からの直射で焼けることもある。

東向きベランダでのTIPS

春先の室内からとりあえず外に出した状態、整理がされておらず床置きも多いです…。

最大の論点は日照時間の確保だと思う。手すりのタイプで大きく変わってくる。古いマンションに多い格子メインの場合は日の出から日照を確保しやすいが、2000年前後のコンクリートの手すりの場合は手すりが邪魔をする。2000年に入ってからはすりガラスの手すりが多くなってきたように思える。

東向きベランダで直射日光の時間を増やす方法はベランダの手すり付近で手すりに近い高さに上げること。そうすることによって日の出からベランダに差し込む日照ぎりぎりまで当てることができ、夏などは6時前〜11時過ぎくらいまで当てることができる。

手すりから離れたところでも手すりの高さに上げることによって朝日〜上の階のベランダの影になるまで日照時間を確保することができる。一番日照時間が当たらないのは床付近である。ベランダの開口部にもよるが自分の環境の場合は、9時過ぎにベランダの開口部(手すり部分)の影がベランダに到達するので床置きの場合はそこから日が当たることになる。また10時過ぎにベランダの開口部(上階)の影がベランダに入ってくる。窓側床置きだと大体1時間程度の日照となる。

置き場所の工夫である程度コントロールができるが基本的には格子の手すり以外は高さを出し日照時間を調整することが必要である。エアコンの室外機の上などは夏は2-3時間当たる感じ。

高さを出す方法については下記の記事を参考してください。

最後に

ベランダでの栽培はどの方角であっても色々と制約があって厳しいことが多い。また定期的な大規模修繕などの対応もある。制約のある中で工夫しながら楽しく植物栽培をしていきましょう。

自分は南東角部屋、2面ベランダ付きに住みたいです笑。次点が南東向き。かなり日照のコントロールが場所によってできそうなのと西日を回避したいので。

※分譲・賃貸問わずベランダの管理規定があるのでご確認ください。特に避難経路に該当する部屋の場合など。定期的な消防点検があると思い問題があれば指摘はされるとおもいますが。

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この記事を書いた人

yurupu

ゆるぷの管理人。会社員(東京)植物栽培歴は20年。栽培環境は東向きベランダ→南西向ベランダ。400鉢くらいを管理。最近はマイナーな灌木とユーフォルビアの普及種が好きです。日本ブロメリア協会(BSJ)、国際多肉植物協会(I.S.I.J.)会員。