くるくるした葉っぱが可愛らしい主に南アフリカ原産の球根植物(ケープバルブ)、アルブカ(Albuca)の魅力や特徴、日本で流通している種類の紹介。
南アフリカの球根植物、アルブカの魅力
アルブカ属の植物がすべてではないが、日本でよく流通している人気のアルブカは葉がくるくるしていて可愛らしい。地上部の葉が枯れている場合は、秋口にかけて葉を伸ばしはじめ、冬に可愛らしいくるくるの葉っぱを見せてくれる。
春が近づくと心地よい香りの花を咲かせて、花の終わりとともに徐々に葉を枯らして休眠をする。耐寒性があり、0度以上であれば球根のサイズや鉢のサイズで外で越冬も可能、寒波が来るときなどは室内取り込みはしたい。
休眠期は夏で、夏の高温多湿の時期は休眠しているため日本でも育てやすい。ワイヤーのような葉も非常に可愛らしい植物。特に太陽に当てると巻が強くなる。
アルブカ(Albuca)の原産地
アルブカは約100種類くらいの種類があり、多くがアフリカ大陸、特に南アフリカの西ケープ州や東ケープ州に多く生息している。ケープバルブとも言われることがある。
南アフリカ・東ケープ州の気候
南アフリカは南半球に位置するため、日本とは気候が逆です。7月が一番寒く平均最高気温は20度、平均最低気温は8度。日本の冬に比べると日中は暖かく、最低気温も高いことがわかります。日本の4月くらいの気候。休眠期の夏は1月で平均最高気温は26度、平均最低気温は18度、日本の6月、9月くらいの気温です。
降雨量は1年を通じて少なめで、南アフリカの夏(1月頃)で東京都の真冬と同じくらい。冬の間(7月前後)では殆どの日が晴れているという状況。冬の間は特に乾燥しているようです。
アルブカの特徴と育て方
アルブカは冬型球根で、主な成長期は秋から春にかけて。ある程度球根が成長している場合は春先に香りの良い綺麗な花を咲かせる。また日照を当てることで葉の巻が強くなり、日照が弱いと徒長してしまいます。肥料や水を与えるとよく反応しよく成長する。小型のアルブカのまま可愛く育てたい場合は控えるようにすると良い。
アルブカの用土について
水はけの良い用土に植え付けます。アフリカは雨があまりふらないので、いつまでも用土が湿った状態にならないように水はけの良い用土を選びたい。有機用土は少なめで、赤玉土や鹿沼土などを多めに配合した用土が良い。培養土を利用するのであればサボテン用の培養土などでも可能。
アルブカの休眠期の水やりについて
春から秋の葉が枯れている状態のときは休眠期になる。断水で管理する。月に1度、表土が湿る程度の水を与えても良いですが水を与えることで用土の湿度が上がり球根が腐ってしまう場合がある。断水でも問題なく夏を越すことができる。雨が直接当たらない軒下などで管理をする。特に日を当てる必要はないと思う。
アルブカの植え替えについて
分球をしていき鉢がパンパンになってくる、数年に1度植え替えを実施する。植え替えの際に球根が別れていたら増やすことができる。植え替えのタイミングは夏から秋にかけて、秋に新芽が出る前に終わらせる。
球根を大きくするには?
球根を大きくするには、肥料を与えるとよい。水やりの代わりに何回かに1回、液体肥料を規定量与えることで球根が大きくなりやすい。肥料を与えると旺盛に成長するようになる。
アルブカの増やし方
アルブカは球根を増やすことができます。植え替えの際に球根を分けて増やすことができる。
また種からも育てることができます。開花後に受粉させることによって種ができます。種ができたらすぐに播種(種を播く)してしまってよい。球根から分ける場合に比べて大きくなるまで時間がかかる。
アルブカの代表的な種類
小さいタイプから大きいタイプ、葉の形など様々な種類があります。日本で流通している代表的な種類を紹介します。また似ている種類でオーニソガラムにも多くの似たような種類がいますが、ここでアルブカの種類を紹介する。
アルブカ・コンコルディアナ(Albuca concordiana)
葉がスパイラル状に巻くタイプ。南アフリカの南西ケープから南東ケープまで広い地域に分布。コンパクトな種類で3号鉢程度で育てることができる。肥料を与えて育てると球根で増やすことができる。日をよく当てて風通しを良くするとよく巻く。
アルブカ・ナマクエンシス(Albuca namaquensis)
細い葉で縦にくるくると巻くタイプ。細い葉には毛のようなものが生えているのが特徴で、コンコルディアナと同様にコンパクトな種類。日をよく当てて風通しを良くするとよく巻く。水やりが少なすぎると葉先から枯れ込んでくる。
アルブカ・スピラリス(Albuca spiralis)
葉が縦にくるくると巻くタイプ。アルブカ・ナマクエンシスに比べると葉がつるっとしていて太い。原産地の違いか交配によるものか、アルブカ・スピラリスとして売られているものでも葉の細さなどが違う。
アルブカ・スピラリスの園芸品種で、アルブカ・スピラリスよりも葉や球根が大きく、また花も大きい。分球したあと、数年で大きくなり4号〜5号鉢くらいで育てる。花も大柄で香りも強い。最近はよく流通しているように思える。他のアルブカと同じく日によく当てることで締まった見栄えの良い株になる。肥料にもよく反応する。
アルブカ・フミリス(Albuca humilis)
同じアルブカでもほとんど葉を巻かず、細かい細い葉がたくさんでる種類。球根を地上部に出して育てているケースが多い。可愛らしい球根から細かい葉が出ている。花は当然だがアルブカの花である。
アルブカ・ビスコーサ(Albuca viscosa)
アルブカ・ナマクエンシスとにているが、縦にくるくると巻く種類。葉がツルッとしたスピラリスとは違いナマクエンシスのような毛が生えている。毛の密度が多い。
アルブカ・ブルースベイエリ(Albuca bruce-bayeri)
スピラリスなどに比べてやや緩めにスパイラル状に成長する。アルブカ・コンコルディアナの巻き方にスピラリスの葉のような種類。
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