多肉植物が多く自生し、様々な植物の原産地となっている南アフリカ共和国。主に南西部の都市の気候について調べてみた。また日本との比較も。
南アフリカ共和国と日本の気候を比較する
南アフリカは南半球に位置するため日本とは季節が逆になる。主にweatherspark.comのデータを利用して気温、降雨量、湿度について、ポートエリザベス、ケープタウン、東京で比較。一概に同じ環境を用意すれば植物がきちんと育つわけではないが現地の気候を知ることで植物を育てる上での参考情報になればと思う。
データをファクトとした勝手な考察を交えています。
気温について(平均最高、最低気温)
- 東京(北半球)と南アフリカ(南半球)は季節が逆
- 年間を通じて東京は最高気温31度→9度(22度差)、最低気温25度→2度(23度差)
- 年間を通じてポート・エリザベスは最高気温26度→20度(6度差)、最低気温18度→8度(10度差)
- 東京は最高気温と最低気温の差が少ない
- ポート・エリザベスの夏は東京の6月・9月程度
- ポート・エリザベスの冬は東京の4月・11月程度(桜の季節)
東京のほうが夏は暑くて冬は寒い。多くの多肉植物は夏は高温障害になりやすいし冬は凍死するので概ね原産地の気候が好みなのだろうと予想はされる。気温だけを見るとほんと南アフリカは過ごしやすそうな気温だ。
ポート・エリザベスの2018年7月(冬)の気候をみると、ほとんど雨は降らず7月4日は最低気温1.1度。6〜8日は3度前後。16日は2.4度と東京の冬のような気温になる。ただし暖かい日は10度を超え連続して寒い日は少ない。また20度を超える日も多く植物的には寒さに耐えられるのだろう。霜に当てたりすると一晩で枯れたりするが寒さが長引くと弱っていくので日中の暖かさを確保したり連続して低い気温にさらさないという工夫がよいのではないか?
7月下旬から8月下旬は実際都内は35度を超える猛暑が続くので涼しくさせたほうが良いのかもしれない。冬は室内に取り込むとマンションであれば5度以上にはなるのでそれほど変わらない。大抵冬は室内取り込みを行っていると思うがこれ以上日本が暑くなれば真夏も室内取り込みが必要になるのではないか?
夏の間は24時間エアコンを付けて大体27度くらいを維持しているのだが、太陽さえ当たれば夏は取り込んだほうが良さそうだ。ただし夜でも27度くらいだけれども…。日本の夏は暑すぎるし、夜に気温が下がらなく植物にとって過酷なのだろう。
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降雨量について
東京は、6月9月の梅雨・秋雨が多く雨が降る。南アフリカはケープタウンとポートエリザベスは雨の降りかたがちがう。
降雨量を見ると東京と南アフリカは大きくは違わないように思える。いずれにしろ長雨は根腐れなどによって枯れるリスクはあるが、年間を通じて適当に雨が降る。また露地植えの場合は気象状況に左右されるが、軒下などでの栽培を行っている場合は、水やり(灌水)は人間の感覚によるものになるが、頻度に関しては雨の日と同じ程度の間隔で良さそうだ。
が、鉢植えと露地植え、水やりと雨、植物の状態や株のサイズなどに大きく左右されるので、状況を見ながらやる必要がある。多くの多肉植物は表土や、用土が乾いてから水を与えるという水やりの基本を守ったほうが良いだろう。
湿度(湿度快適性)について
ケープタウンとポートエリザベスは気温の傾向は変わらないものの降雨量の違いから湿度、湿度快適性に違いが出ている。いずれにしろ東京の蒸し暑さは半端ない。ポートエリザベスの2月の蒸し暑くというのが、東京では5月下旬で「そろそろ蒸し暑くなってきたね」程度である。なお東京も夏のエアコンの効いた室内は乾燥気味ではある。