新天地錦(Gymnocalycium saglionis f. varieg)の育て方

新天地錦(Gymnocalycium saglionis f. varieg)の育て方や栽培記録の紹介

新天地錦(Gymnocalycium saglionis f. varieg)について

ギムノカリキウム・新天地錦

新天地錦(Gymnocalycium saglionis f. varieg)は緑色と黄色のなめらかな質感の球状のサボテンだが、ぽこぽこしているところが何ともかわいい。

そこに長めのまつ毛のようなそり返る大きめのトゲを付けている。今まで何度となくトゲに刺さって痛い思いをしているが、トゲは折れたり取れたりしたことはない。

トゲはグレーに赤と黒を混ぜたような色だが、濡れると赤くなって綺麗だ。単純に緑、黄、赤がはっきりしていて多肉植物が並んだ中では、華やかさをだしてくれる存在だ。

新天地錦の育て方

新天地錦の拡大写真

初心者向け?育てやすいサボテン

新天地錦は丈夫で育てやすいと思う。4年ほど育てているがトラブルを起こしたことはない。成長は早いとは言えないが、同じギムノカリキウムの緋牡丹錦に比べれば早い。すでに2度植え替えている。

球体が大きくなり、トゲが鉢よりも外に出てくると鉢を持つたび痛い思いをするようになる。それが植え替えのサインだ(笑

基本的な育て方

育て方は夏型の一般的なサボテンの育て方と同様で良い。真夏の暑い時期を除く春から秋が成長期です。基本的に成長期には土が乾いて数日したら水を与え、春や秋に水やり代わりに月に1回位、薄めの液肥(ハイポネックス)を与えている。冬は室内の明るい場所(できれば窓ごしに日光がいくらか当たると良い)に置いている。たまに霧吹きをしたりするが水は月に1〜2回位与える程度。

日光の当て方

日光の当て方は何が新天地錦にとって一番良いのかは未だ自分自身よくわからない。というのは何をやってみても余り変化がみられないのだ。

うっかり直射日光にガンガン当ててしまっても色抜けしたこともないし、半日陰に置いていても日光を求めて変形する様子もみられない。新天地錦は自己主張してこないのだ(単に反応が遅いだけかもしれません)

ただ、ギムノカリキウムであること、斑入りであることを考慮して直射日光ガンガン照りのところではなく、ある程度日光が当たり、時々日陰になるようなワイヤーラックの2段目あたりに置いている。

そして日の当たりやすい方向に緑の部分を向けるようにしている。もちろん一定の方向ばかり日光に向けていると球体がいびつになる可能性があるので鉢回しはおこなっている。

それでもうっかりすると太陽の傾きによって日光が当たりすぎではないかと思われる状態になったりすることもあるが、そこは何事もなかったようにいてくれるので助かる。

ある程度日光に当てている方が緑と黄色のコントラストがはっきりしていて綺麗になるように思う。

高温には注意

原産地はアルゼンチン全域。アルゼンチンは南北に長く、気候も様々だが少なくとも今の日本の夏の暑さはないようだ。ほとんどの新天地錦は日本で生まれ育っていると思われるので日本の気候にはかなり順応しているとは思うが、やはり基本的な部分としてもともとの原産地は知る必要がある。

今年(2018年)の夏の異常な暑さは多くの植物にダメージを与えている。

ベランダに設置してある温度計が35度以上になった時、それ以降しばらくの間、新天地錦は大事をとってエアコンのかかった室内にに入れた。

ぼーっと生きてる?新天地錦

冬は最低気温が5〜10度以下になる頃室内に取り込み、明るい窓辺に置いている。新天地錦は寒さに強いという話もあるが、寒さについては一晩で枯れるという危険をはらんでいるので、わざわざ寒さに当てることはせずに育てている。

毎年一回り、という感じで大きくなってくれているが、それに気づくのもトゲが痛いからである。4年間一度も花を咲かせたこともない。子株ができそうな兆候もない。

いつも変わらずにぼーっとたたずんでいる痛いやつだ。

新天地錦の植え替え

新天地錦の植え替えの適期は、春、成長を始める前の時期が適期と思われるが、夏の終わりから秋の再び成長を始める時期の直前の頃も可能だ。

トゲが鉢のふちから完全に飛び出している

9月11日に撮影。植木鉢を持つたびにトゲが痛いので、秋ではあるが一回り大きい植木鉢に植え替えを実施した。

鉢をあけてみると、球体の大きさの割には根が少なめなので少し心配になりますが長く伸びている部分だけ他にそろえるように切った。

用土は、赤玉土2,市販のサボテンの土(おそらく赤玉土と鹿沼土)1、ゴールデン培養土1の割合でよく混ぜたものを利用。分量は適当ですが、とにかく排水、通気がよく、少々肥料分もあると良いと思って混ぜている。

鉢底に鹿沼土の大粒を鉢底の穴が隠れる程度入れる。軽石でもよい。

用土を3cmほど入れて、粒状肥料(マグァンプK)を少々均等になるように入れる。根が短めなので、根が届きそうな位のところまで先に用土を入れた。

その後、他の植物ならば植物を手で持って支えながら土を足して植えていくのだが、新天地錦のトゲは丈夫で固く、しかも本体の球体は意外にずっしり重く、持つ手にトゲが強く刺さってきてとても痛い。

割り箸を鉢のふちに渡して、新天地錦を植え込む位置になるように、トゲを割り箸に引っ掛けて置いた。

これで手を離しても新天地錦の球体は植え込む位置の空中に浮いた状態になる。あとは注意しながら脇から用土を入れていく。球体がぐらつかない位まで用土をいれたら割り箸をそっと引き抜いていく。

とんとんと軽く鉢を叩いて、土を安定させ用土を足したりして土の表面を整える。完成したら鉢底から茶色いみずが出なくなるまでたっぷり水をかける。

植え替えから2ヶ月経過。ベランダの棚の2段目ですが比較的日光の当たる場所(半日陰ではある)に置いている。相変わらずいつもと同じ新天地錦ですが、鉢を手にとってみると新しい刺座が2箇所できてそこから赤黒くかがやく新芽ならぬ新トゲが生え始めています。地道に成長している。

2023年6月4日に撮影した新天地錦(Gymnocalycium saglionis f. varieg) 植木鉢:SSN鉢 SSN11限定カラー
2023年6月4日に撮影した新天地錦(Gymnocalycium saglionis f. varieg) 植木鉢:SSN鉢 SSN11限定カラー

植え替えをしたので撮影してみました。

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この記事を書いた人

だいたいちょっきん

都内で南西ベランダで植物を育てています。