新しい植木鉢の可能性を探るプロトタイプ鉢のプロジェクトをスタート!

多肉植物は主にプラ鉢もしくは陶器鉢の利用が多い。大量に育てる場合などは大量生産されたプラスチックポットがよいが、プラ鉢でも多様性があったりデザイン性があっても良いと思って実験的にSSNという名義でオリジナルプラ鉢を制作することにしました。

SSN鉢制作・販売の目的(コンセプト)

もっと色々なプラ鉢があってもよいし、植物を飾るという意味ではサイズに合った鉢を利用したい。植物の楽しみ方の多様性の為にオリジナル鉢を制作・販売することにしました。また汎用的な技術になってきた3Dプリンターを利用したプロダクト開発を目的としたプロジェクトです。

SSN鉢のtwitterアカウントで制作過程や販売などの最新情報を発信しています。

SSN鉢の特徴

  • プラスチック製(PLA樹脂)
  • 多種多様な鉢を展開
  • 植物にあったサイズの鉢や特殊なサイズの鉢をセミオーダーできる
鉢底の穴
鉢底はSUNNYという文字を入れている場合が多い。サイドは水抜きの穴に
※第1回帆布鉢のみの仕様
鉢底の形状
内側からみた状態。写真ではわからないが鉢底中央部が若干隆起している
※第1回頒布鉢のみの仕様

#3DBenchyによるテスト

サンプル(2020AW prototype)

販売について

新しい植木鉢の商品ジャンル(海外だと流通している)として試験的な位置づけではありますが一部販売したいと思います。「お取扱いのご注意」を読んでいただきコンセプトに合意いただいた方にご購入いただきたいです。(一緒に実験にお付き合いいただければ幸いです!)

販売はtwitterのDMもしくはフリマサイトなどで販売予定です。twitterのアカウントで告知いたします。

お取扱いのご注意

  1. 長期間の利用実験ができていませんので耐久性が不明です
  2. 素材の性質上、若干流通しているプラ鉢よりも耐久性が低い可能性が高い
  3. 製造上の特性として積層痕や糸引き、ノズル移動跡が目立ちます

耐久性に関しては今後実証実験を行ってゆきます。厚みを若干持たせているため2年程度は耐久性はあると思います。主に紫外線の強さと照射時間が耐久性に影響すると考えます。

素材の話(PLA樹脂)

プラスチック全般だが、概ね紫外線や熱に弱い。特にベースとなる素材はPLA樹脂(ポリ乳酸、バイオプラスチック)という比較的新しい素材で通常のプラスチックよりも環境に優しいとされるが、紫外線に対する耐久性や熱に弱い。

PLA樹脂自体に別素材を配合して強度を高めるなど徐々に新しい素材が出てきているが概ね55-60度程度の温度で溶け出す。園芸の環境は直射日光、水分、風と過酷。真夏の直射日光に当て続けた場合多少変形する可能性がある。条件によっては短い期間で壊れてしまう可能性がある。

バイオプラスチック(生分解性プラスチック)は原料が石油ではなく植物(トウモロコシなど)。通常利用の条件ではほぼありえないが堆肥の中に埋めて一定条件で1週間ほどで土に還る。

積層痕の話

3Dプリンターの積層痕の比較(上:0.2mm/下:0.08mm)
3Dプリンターの積層痕の比較(上:0.2mm/下:0.08mm)

通常のプラ鉢は射出成形で作られているが、SSN鉢は熱溶解積層方式(FDM)という方式で作られている。ノズルで熱を溶かしたプラスチックを0.2mm程度の薄さで重ねてゆく方法。FDMは地層のような積層となる。積層の厚さを薄くすれば綺麗になるが例えば0.2mmから0.1mmに変えると制作時間は2倍となる。またプリンターの設定や素材によっても変わってくる。

積層痕を課題として捉え二次加工(パテで埋めて塗装やヤスリで表面加工をする)をしたり積層痕を無くす方法を探求するケースが多いが植木鉢においては製造方法における特徴として積層痕を楽しむ方向にしたい。

その他、3Dプリンターの造形特徴

上記に素材とプリンターの設定を詰めたと記載したが、やきものを焼く技術と同じくプリント設定を突き詰められる。様々な制作から技術を習得してゆく必要がある。

画像右、よく発生する事象で「糸引き」です。今回制作するプラ鉢ではほとんど発生しないですが表面加工が複雑になると発生します。これは比較的簡単に手で取れます。設定しだいでは発生を抑えることができる部分。

よろしければこちらもどうぞ

この記事を書いた人

yurupu

yurupu

ゆるぷの管理人。会社員(東京)植物栽培歴は20年。栽培環境は東向きベランダ→南西向ベランダ。400鉢くらいを管理。最近はマイナーな灌木とユーフォルビアの普及種が好きです。日本ブロメリア協会(BSJ)、国際多肉植物協会(I.S.I.J.)会員。