Prusamentから2022年11月下旬に新しく販売されたマットブラックのPETG Matte Blackフィラメントを輸入してみたのでレビュー
艶が抑えられたマットなPETG
家庭用3Dプリントの素材としては圧倒的にPLAが多い状況はずっと変わらないと思いますが、性質・性能的にはPETGは良い素材だと思います。PLAに比べると若干糸引きしやすいのと表面がやたらとテカテカすることをのぞいては。
園芸で利用する場合は、PETGの特性のほうが特に耐熱性において良いです。野外利用での比較実験はしていませんが紫外線に対してもPLAよりもPETGのほうが優れるのではないかと思います。
2022年11月15日にPrusamentから新しいマットカラーのPETG Matte Blackが発表されました。11月下旬に販売したものを輸入してみました。発表の記事は下記です。合わせてリフィルタイプのフィラメントとレジンも発表されてます。11月27日に注文して12月9日に届きました。
Prusament PETG Matte Blackの特徴
Prusamentの販売ページを見る限り印刷設定などは通常のPETGの設定で良さそう。フィラメントを乾燥させる場合は55度6時間が推奨。ノズル温度は250度、ヒートベッドは70-90度。Prusaのプリンタを利用する場合はSatin powder-coatedかTextured powder-cotedのPEIシートが利用推奨されています。
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※日本での取り扱いは現時点ではなさそうです、人気のフィラメントになると思うので今後期待。
Prusament PETG Matte Blackの印刷設定
3DプリンタはPrusa mini+、スライサーはPrusaslicerでフィラメントのプロファイルはPrusament PETGを選択しました。ノズルは250℃、ベッドは90℃。設定を見ると多少PLA設定とリトラクト周りで変更があるようですが概ねPLAの印刷設定。ビルドプレートはSatin Powder-coatedのシートを利用しました。
Prusament PETG Matte Black 3DBencyとマットカラー
糸引きも少なく綺麗に印刷できました。若干リトラクトの跡が目立つのでもう少し長さを短くしてみてもよいかもしれません。
色味に関してはやや光沢がある黒という感じ。単体で見るとマットブラックと言われるとちょっとやや光沢ではありますが、通常のPLAやPETGに比べるとかなり光沢が抑えられています。PLAに関しては2020年以降マットカラーが増えて塗装などの二次加工がなくとも見栄えが良くなり非常に扱いやすくなりました。マットカラーでも半光沢からかなり光沢が抑えられたものまであります。
通常のPETGのブラックとの比較をするとマットカラーであることがわかりやすい。左がPrusament PETG Matte Black、右がKexcelledというメーカーのPETG Blackです。
マットPLAの中でも半光沢(艶があるタイプ)のOVERTURE Matte PLA Blackも比較に追加してみましたが、OVERTURE Matte PLAに比べると光沢がある感じです。ただ嫌らしい光沢感はなく無塗装でも利用できるレベルになっていると思う。
Prusaのblogでもありますが、機械特性と印刷のしやすさの兼ね合いから見栄えを無視すればPETGがよいのかもしれませんが、3Dプリンタで製品を作る場合は難しいと思いますが、Prusament PETG Matte Blackはそのままでも利用できると思います。
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※日本での取り扱いは現時点ではなさそうです、人気のフィラメントになると思うので今後期待。
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