ハイブリッド アロエを楽しむ!2023年は流行るのか?

最近アロエが少し注目されてきているようで、特にハイブリッドのアロエが一部で盛り上がってきているようにも思えます。イベントでハイブリッドアロエを買ってみたのでコラム的な紹介。

ハイブリッドアロエについて雑感

イベントで撮影させてもらったTHE COREさんのテンプラ親株。
イベントで撮影させてもらったTHE COREさんのテンプラ親株。

コンパクトなハイブリッドアロエ自体は昔から流通しています。Kelly Griffin氏やDick Wright氏の作出した交配種が以前は多く流通していました。スノーフレーク、ドニー、クリスマスキャロル、フラミンゴ、レッドドラゴン、ドリアンフレーク、ワイリーコヨーテなど。Dick Wright氏のDWシリーズなど。コンパクト系だとアロエ デンティティ(Aloe descoingsiiとAloe haworthioides)などは交配アロエとして有名。

8年前くらいに入手して育てているアロエ ‘クリスマスキャロル’、冬の寒さで赤く色づいています。最近のハイブリッドアロエと比べると落ち着いていて「レガシー」な感じ。クリスマスキャロル自体はコンパクトでとても綺麗なアロエだと思います。多分Aloe descoingsii系Hybridなのかなと。

最近流通し始めているアロエは東南アジアでの交配だろうか派手なものが増えてきている。ただ園芸だと無闇な交配はあまり歓迎されなかったりするし、同じ種での特徴ある株の掛け合わせというよりは交雑で特徴あるものを作っているようなプロセスだと思います。これには是非はあるとは思います。

2023年1月21日〜22日に北千住駅で開催されたボタニカル横丁vol壱の2日目。THE COREさんのブースはアロエ一色に。この規模でアロエの展示販売ってなかなかお目にかかれない貴重なイベントだったかもしれない。ほぼハイブリッドアロエ。後の動画によるとタイでの交配だそうで。

最近積極的にハイブリッドアロエを広めているPlants by THE COREさんと会話したところ現地では交配の親株についてはあまり丁寧な管理はされていないような感じは受けました。特に一部を除いては名前がつけられているものもなく。現地では品評会などはあるようで、Euphorbia francoisii(のcrassicaulis)みたいな雰囲気を感じました。

交配だとハオルチアもディッキアも同じように様々な交配がされ一部に品種名がついていたりするので同じ流れになるのかはたまた、、、という感じですが、旧来の流通していた品種名をアップデートする形で新しいのが出てくる可能性を感じました。

ハイブリッドアロエの育て方

最後に、アロエも様々な種類があるのですが、少し前にアロエは属名再編成あって色々分類が変わりましたがこの手のアロエはとても育てやすい。特に多肉・塊根系で重要な日照ですがそこまで強い光を長時間当てなくとも見栄え悪くならないのと、水やりについても結構雑な管理でも枯れないです。日照については若干抑え気味のほうがよいかもしれません。直射日光でも葉焼けした株はあまり見たことないですが!一等地はアガベなどに譲って大丈夫です。

ハイブリッドアロエに関しては寒さにはあまり強くないです。雨風が避けられれば0度程度まで大丈夫だと思いますが、日本の道端に生えているようなアロエに比べると弱いです。凍結を避ける必要があると思います。最低気温が5度、最高気温が10度を切ってきたら室内に取り込むのが良いと思います。

ということで名無しのハイブリッドアロエを育ててみる

THE COREさんにイベントで譲ってもらった2株のハイブリッドアロエ
THE COREさんにイベントで譲ってもらった2株のハイブリッドアロエ

イベントでは名もなきハイブリッドアロエだけで100種くらいあったのではないでしょうか?今の楽しみ方は、多くのハイブリッドアロエから自分の好みのものを選ぶというのが楽しみ方のひとつなのかもしれません。名前で買うというよりは好みを買う。

アロエ ハイブリッド(Aloe hyb)をSSN鉢の「SSN16」60mmに
アロエ ハイブリッド(Aloe hyb)をSSN鉢の「SSN16」60mm。

1株目は葉が黒色で赤白な突起が特徴的な株。アロエ交配種は温度や日照によって色が変わりやすいのですが、この手のハイブリッドは変わりにくいとか?歯の色が青白くなってくるのかなとおもいますが黒のままだったらきれいなコントラストになりそうということで選びました。

Kelly Griffin氏が利用しているAloe rauhiiが入っているのかなあという気はします。多分交配種と交配種の掛け合わせなのだろうと思うのですが。噂ではアロエ ペッキー(ペッキー?と思い調べましたがソマリエンシス系のようです)が使われているとのことですが不明です。

アロエ ハイブリッド(Aloe hyb)をSSN鉢の「SSN15」60mmに
アロエ ハイブリッド(Aloe hyb)をSSN鉢の「SSN15」60mmに。リザード柄が似合う!

2株目は白い突起が多く鋸歯がややピンクの株。なんとなく突起がスノーフレークなど(Aloe rauhii系統?)に比べて細長く丸に近かったので選びました。大きくなったときに派手な感じになってくれたらという思いを込めて。子株というよりは実生鉢上げで親株はいないと思うのでどんな感じに育つのか楽しみです。

下記は購入したイベントとTHE COREさんのtwitterです

2023年2月17日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN16」60mm
2023年2月17日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN16」60mm

植え付けから約3週間経過しました。発根管理などはしておらず土に植えて適当なタイミングで水を与えていましたが発根したようです。少し根が潜る際に株が上に出てきてしまったみたいです。成長点が少しだけ動き出してくれました。この先どのように成長するか楽しみです。

2023年5月4日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN16」60mm
2023年5月4日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN16」60mm

室内LEDにて栽培しています。何枚か新しい葉っぱが展開してくれてました。幅広の葉っぱを維持してくれています。このまま大きくなるとどのような顔つきになるのか楽しみです。若干弱めのLED(20kLux程度)で育てていますがもう少し強いLEDの光を当てたほうが発色はよくなるかもしれません。置き場所を変更してみました。

2023年6月17日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN16」60mm
2023年6月17日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN16」60mm

葉っぱが転回して見栄えが良くなってきました。今のところ室内の実験水槽にてLEDで育てています。最高温度が30度(室温26度程度)を超える状況ですが元気そうです。

2023年6月17日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN15」60mm
2023年6月17日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN15」60mm

白い突起が多くややピンクの鋸歯のタイプ。上記の株と同じ育て方ですが若干葉っぱが大きくなりました。これは交配の親株の葉性の影響かもしれませんが親株が分からず親株がわからない交雑(ハイブリッド)のデメリットかもしれませんね。もう少し葉が小さくできると白い突起がきれいになるようには思えます。

2023年9月24日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN16」60mm
2023年9月24日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN16」60mm

室内のLEDで育てていて、夏の間は成長が遅くなっていたのですがそれでも、新しい葉っぱが数枚展開してくれました。大きくしたい場合は水やり頻度を高めても良いかもしれませんね。自分はできる限りこのサイズの鉢に抑えたいので…

2023年9月24日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN15」60mm
2023年9月24日に撮影したアロエ ハイブリッド(Aloe hyb)鉢:SSN鉢「SSN15」60mm

もう一株の方は交配の親株の遺伝か若干葉っぱが長くなってきてますね。子株の頃と雰囲気は変わらず。ポツポツ部分は葉のサイズの展開とともに密度が薄くなってきてしまってますね。葉っぱを小さくなるように育てたいものです。

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この記事を書いた人

yurupu

ゆるぷの管理人。会社員(東京)植物栽培歴は20年。栽培環境は東向きベランダ→南西向ベランダ。400鉢くらいを管理。最近はマイナーな灌木とユーフォルビアの普及種が好きです。日本ブロメリア協会(BSJ)、国際多肉植物協会(I.S.I.J.)会員。